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【市況】<マ-ケット日報> 2016年3月11日

 11日の市場は日経平均が続伸。終値は前日比86円高の1万6938円だった。本日は欧州の追加金融緩和の解釈で揺れる1日に。ECB総裁の利下げ打ち止め示唆を受けて前場は失望感から大きく売り込まれたが、今回の追加緩和がかなり踏み込んだものだったことが次第に評価され、後場からは一転してプラス圏へと浮上している。メジャーSQを無難にこなしたことも需給的な安心感を呼んだ様子。改めて短期的な下値1万6500円前後の強さを確認する1日となった。

 昨日の米国市場は欧州株の下げや原油安でダウ平均が小反落した。序盤はECBの想定を上回る追加緩和策を受けて100ドルを超える上げとなったが、ECB総裁が緩和打ち止めに近い発言をしたことで、今度は一転して200ドルを超える下げとなってしまった。最終的には押し目買いなどで下げ渋ったものの、せっかくの大胆な緩和策も総裁発言で減殺されてしまった感は否めない。マザーマーケットの欧州株は値下がりとなっている。さて、マッチポンプのようなECBの追加緩和策で、欧米も日本市場も上下に大きく振り回される展開に。東京市場だけがプラスとなったのは、今回のECBの緩和策が大胆だったことを改めて評価した買いが入ってきたことと、来週の日銀の追加緩和に対する期待も混じっていたように考えられる。ただ、欧州から大胆な緩和策が打たれたことは確かであり、マーケットは大なり小なりこれを織り込む買い方有利の展開がもう少し続きそうだ。(ストック・データバンク 編集部)

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