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【特集】日本アジア投資<8518>成長性の高い企業に投資


Q、足元の業績はいかがでしょう。

2016年3月期の第3四半期(2015年4-12月)決算で、営業収益は前年同期比51.0%減の32.38億円、営業損失は3.00億円、経常損失は5.18億円、四半期純損失は3.41億円の赤字となった。
未上場投資先や上場株式の売却を推進したものの、前年同期に比べて案件が小型であったことから、売却高が前年同期比57.4%減の25.84億円、売却益の実現キャピタルゲインが同64.4%減の11.39億円と減少した。評価損・引当繰入額については、大型の破綻など特殊要因が発生しなかったため評価損は同99.1%減の0.09億円と大幅に減少したものの、近く満期を迎えるファンドからの投資先に対する計上額が発生し、投資損失引当金繰入額は前年同期比132.6%増の6.89億円、結果、投資利益は同75.9%減の4.41億円となった。

なお、通期計画に関しては合理的な業績予想が困難なため開示は行っていない。第4四半期は、「有望案件への厳選投資」「ファンド組成」「メガソーラー事業投資の拡大」「既存投資先企業の支援」「コスト管理」をテーマに各施策を推進する。

Q、中長期的な見通しについても教えてください。

同社の事業戦略の柱は、(1) 注力分野への投資とファンドの早期設立、(2) インカムゲイン志向型投資の拡大、(3) 既存ポートフォリオの価値向上、(4) 財務体質の強化の大きく4 つである。
注力分野への投資とファンドの早期設立については2015 年12 月に国内大手金融機関からの出資を受け25 億円規模のベンチャー企業向けファンドの設立を決定したほか、後続ファンドの設立に注力している。
また、 インカムゲイン志向型投資の拡大についてはメガソーラー事業投資を中核に据えており、2018 年3 月期までに100MW のプロジェクトを完成させ、売電を開始する計画である。長年の課題となっていた安定収益の拡大を始め、さらに大きく発展させることで証券化ビジネスへの展開や関連する投資分野とのシナジー創出も視野に入れているようだ。2015 年8 月には再生可能エネルギーの発電事業等を手掛けるベンチャー企業への投資を行うとともに、11 月にはメガソーラープロジェクト向けファンドの設立を決定するなど、着々と事業の進展を図っている。既存ポートフォリオの価値向上については、同社が有望先と期待しているベンチャー企業の育成に注力する。

Q、その他、注目点などはありますでしょうか。

2月半ばに、投資先であるアクセスブライトは、東映アニメーションと共同開発した初の中国市場向けスマートフォンゲーム「ロボットガールズZ」が2月8日付けの中国App Store 有料アプリ総合ランキングで2位を獲得しました。このリリースを受けて同日の株価は急動意をみせていました。アクセスブライトは急速に拡大する中国市場向けゲームや映像コンテンツなどを強化しており、成長性の高い企業に投資する同社への波及効果も期待材料になります。

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《TM》

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