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【市況】大引けにかけてプラス圏を回復してくる展開も意識か/ランチタイムコメント


 日経平均は反落。146.80円安の16705.55円(出来高概算15億1000万株)で前場の取引を終えた。欧州中央銀行(ECB)は10日の理事会で包括的な金融緩和策を決めた。市場予想を上回る内容となり、評価材料になる。しかし、ドラギ総裁は現状の見通しに基づくと、さらなる利下げは想定していないと発言したことが“打ち止め”という格好で嫌気されているようだ。また、原油相場の下落や為替の円高傾向、さらに来週14、15日には日銀金融政策決定会合、15、16日にはFOMCを控えており、模様眺めムードも強い。
 東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が過半数を占めているが、ほぼ値上がり値下がりが拮抗。規模別指数は大型、中型、小型株指数いずれも下げているが、小型株指数は小幅な下げにとどまっている。セクターでは鉱業、機械、保険、ゴム製品、非鉄金属などが下落。半面、鉄鋼、銀行、水産農林、空運が小じっかり。

 日経平均は売り一巡後は底堅い値動きをみせており、下げ幅を縮めてきている。25日線や一目均衡表の転換線などのテクニカル面でのサポートも意識される。週末要因もあって模様眺めムードが強いとみられるが、このところは後場に入るとインデックスに絡んだ資金流入によって切り返す動きもみられていることもあり、大引けにかけてプラス圏を回復してくる展開も意識されよう。来週の日銀金融政策決定会合に対する期待感はないものの、ショートポジションは減らしておきたいところか。
 また、日銀会合後は期末要因から配当志向の物色のほか、期末株価に対する思惑が高まりやすい。出遅れ感のある中小型株などには、短期筋の値幅取り狙いの資金が集中しやすいだろう。(村瀬智一)
《AK》

 提供:フィスコ

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