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【通貨】欧米為替見通し:ユーロ買戻しか、ECBの緩和策に失望リスク


今日の欧米市場では欧州中央銀行(ECB)理事会の金融政策が焦点となりそうだ。市場の期待を下回った場合にはリスクオフのユーロ買いが強まり、直近高値1.14ドル付近を目指す展開を予想する。

ドラギECB総裁は1日に欧州議会に書簡を送り「3月の理事会で経済見通しの悪化を考慮する必要がある」と指摘した。大半の市場参加者は、2月のユーロ圏消費者物価コア指数(インフレ率)が鈍化したことなどを考慮して、ECBは何らかの緩和措置を導入する可能性が高いとみている。市場コンセンサスは中銀預金金利-0.10%引き下げと毎月の資産買い入れ100億ユーロ増額。

ただ、「ECB理事会内では慎重な意見も聞かれるため、市場の期待を下回る失望リスクを想定している」(邦銀のある外為ディーラー)との声が聞かれる。その場合、リスクオフのユーロ買戻しが強まろう。また、これをきっかけにドル売り・円買いに振れ、ドル・円は今日の上昇分は消失する展開を予想する。ユーロ買戻しは来週にかけて続く見通しで、ユーロ・ドルは2月高値1.1376ドルを上抜けるかもしれない。

【今日の欧米市場の予定】

・20:00 南ア・1月製造業生産(前月比予想:+0.3%、12月:+1.8%)
・22:30 ドラギECB総裁会見
・22:30 米・先週分新規失業保険申請件数(予想:27.5万件、前回:27.8万件)
・03:00 米財務省30年債入札(120億ドル、リオープン)
・04:00 米・2月財政収支(予想:-1963億ドル、15年2月:-1923.5億ドル)

《SY》

 提供:フィスコ

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