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【市況】ドラギECB総裁発言、マイナス金利実施後初のSQ控え動きづらい/ランチタイムコメント


 日経平均は反発。163.90円高の16806.10円(出来高概算9億2000万株)で前場の取引を終えている。ECB理事会を控えた追加緩和期待による欧米市場の上昇や、原油相場の上昇が好感される格好から、自律反発をみせている。一方で、期待感が高まる中、失望に終わる可能性も警戒されやすく、ドラギECB総裁の定例記者会見を見極めたいとする模様眺めムードも強い。そのため、日経平均は買い先行で始まった後は、寄り付き水準でのこう着が続いている。
 セクターでは鉱業が上昇率トップのほか、パルプ紙、繊維、ゴム製品、小売、機械、倉庫運輸、金属製品、輸送用機器などが堅調。半面、関西電の高浜原発の運転差し止めを受けて、電力ガスが下落率トップ。情報通信、鉄鋼が小安い。東証1部の騰落銘柄は値上がり数が1600を超えており、全体の8割を占めている。規模別指数では大型、中型、小型株指数いずれも上昇しているが、小型株指数の強さが目立つ。

 日経平均は5日線のほか、ボリンジャーバンドの+1σ水準での攻防をみせており、想定内の自律反発といったところである。先物オプションSQを前に権利行使価格の16750-16875円の中心レンジ辺りでの推移が落ち着くところか。為替市場ではやや円安に振れており、輸出関連などへの買い安心感につながりやすいだろうが、ドラギECB総裁発言を見極めたいほか、明日のSQ算出ではマイナス金利実施後で初のSQになるため、これまでと違う状況も意識されやすいだろう。
 そのためインデックスに絡んだ商いから日経平均は振れる可能性はありそうだが、物色についてはインデックスに左右され難い中小型株での値幅取りが中心になるだろう。(村瀬 智一)
《AK》

 提供:フィスコ

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