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【市況】<マ-ケット日報> 2016年3月9日

 9日の市場は日経平均が3日続落。終値は前日比140円安の1万6642円で、今月1日以来約1週間ぶりの安値をつけて取引を終えた。米株安、円高、中国株安を受けて終日マイナス圏で推移。下げ幅が一時288円に達するなど1万6500円を下回る場面もあった。終盤は円高一服と日銀のETF買い期待でやや下げ渋ったが、買い方は再び様子見姿勢に転じているようである。

 昨日の米国市場は中国の2月の貿易収支の悪化を嫌気してダウ平均が6日ぶりに反落した。中国景気の不安から原油相場も下落。ダウ平均は一時150ドルを超える下げとなるなど、中国・原油に敏感な状況は変わっていない。さて、最近はとりわけ為替次第と化している東京市場、本日は1ドル=112円台半ばまで進行した円高を受けて、日経平均は3日続落とさえない展開になってしまった。中国の貿易収支の悪化が中国と世界景気の不透明感を強め、鉄鋼、非鉄、海運株などが特に売られている。今晩のECB(欧州中央銀行)理事会で追加緩和が実行されるか見極めたいとの見方があり、1万6500円以下を売り進む動きは限られたが、マイナス金利自体があまり評価されなくなっている状況もあり、ECB理事会通過後も大きな変化は起こりにくいだろう。個別では株主優待制度の拡充を発表したKDDI <9433> が続伸。証券会社による目標株価引上げのあったNTT <9432> が大きく買われている。(ストック・データバンク 編集部)

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