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【通貨】欧米為替見通し:資源通貨に強まる買い、米利上げ観測後退でドルから資金シフト


今日の欧米外為市場では、豪ドルやカナダドルなど資源通貨の買いが強まりそうだ。前週末発表の米雇用統計を受け米連邦準備制度理事会(FRB)による追加利上げ観測は後退しており、原油価格の持ち直しを背景にドルから資源通貨にマネーが流入する見通し。

日本時間5日未明に発表された直近の米国内石油掘削リグ稼働数は前週比8基減の392基となった。11週連続の減少で、米国内の原油生産の抑制傾向が鮮明となった。主要産油国による増産凍結に向けた取り組みへの期待感とともに原油買いの手がかりとなり、指標となるウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)は足元で約2カ月ぶりとなる36ドル台を回復。原油価格には底打ち感が広がり、豪ドルやカナダドル、ロシアルーブル、ブラジルレアルなど資源通貨には買いが入りやすい地合いが続きそうだ。

また、4日発表の米2月雇用統計も資源通貨買いを強める要因となる見通し。非農業部門就業者数は前月比+24.2万人と、前月の+17.2万人から改善。ただし、同時に発表された時間当たりの賃金は前月比でマイナスに落ち込んだことで、FRBは今月15-16日の連邦公開市場委員会(FOMC)で追加利上げに踏み切る可能性は「ゼロではないが相当低い」(邦銀関係者)との見方が広がっている。このためドルからシフトした資金が資源通貨を押し上げる展開を予想する。

【今日の欧米市場の予定】

・24:00 米・2月労働市場情勢指数(予想:1.0、1月:0.4)
・03:00 フィッシャー米FRB副議長講演(マクロ経済)
・03:00 ブレイナード米FRB理事講演(経済見通し)
・05:00 米・1月消費者信用残高(予想:165億ドル、12月:212.67億ドル)

《SY》

 提供:フィスコ

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