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【通貨】NY為替:ドル乱高下、米2月雇用統計、強弱まちまちで


 米労働省が発表した2月雇用統計は強弱まちまちの結果となった。雇用は引き続き順調な伸びが示されたものの、同時に労働市場のたるみが依然存続することも明らかになった。結果を受けて、ドルも乱高下。ドル・円は114円21銭まで上昇し113円13銭まで反落後、113円90銭前後でもみ合い。ユーロ・ドルは1.0904ドルまで下落後、1.1043ドルへ反発し1.1020ドルで高止まり。米10年債利回りは1.816%から1.898%へ上昇、2月1日来の高水準となった。ダウ平均株価は一時マイナス圏に落ち込んだのち、米国東部時間午後12時現在73ドル高で推移した。


 米2月雇用統計で失業率は4.9%と予想通り8年ぶりの低水準を維持。また、非農業部門雇用者数は前月比24.2万人増と、雇用増加数は予想外に20万人台を回復。また、過去2ヶ月分も3万人上方修正された。1月分は速報値の15.1万人増から17.2万人増へ、12月分は26.2万人から27.1万人へそれぞれ上方修正された。労働参加率も62.9%と、昨年1月以降ほぼ1年ぶりの高水準に回復した。不完全雇用率も9.7%と、1月の9.9%から低下し2008年以降6月で最低となったことは好感材料となる。


 雇用統計はプラス材料だけではなかった。平均賃金は前月比マイナス0.1%と、予想外に2014年12月来のマイナスに落ち込んだ。また、週平均労働時間も34.4と、予想外に1月34.6から低下し2014年2月以降2年ぶりの低水準で、失業率が今後上昇する可能性を示唆した。

《KK》

 提供:フィスコ

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