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【市況】16900-17100円辺りまでは商いが薄いところ/ランチタイムコメント


 日経平均は大幅に続伸。649.30円高の16734.81円(出来高概算12億1000万株)で前場の取引を終えた。1日の米国市場では、アジア・欧州株が概ね全面高となった流れを受けて買いが先行。2月ISM製造業景況指数が予想を上回ったことで米経済の減速懸念が後退し、NYダウは350ドルに迫る上昇となった。この流れを受けてシカゴ日経225先物清算値は大阪比415円高の16515円となり、これにさや寄せする格好からギャップ・アップでのスタートとなった。
 寄り付き直後に16400円を回復した日経平均は、その後もじりじりと上げ幅を拡大させる展開が続いており、2月8日以来の水準を回復。セクターでは33業種全てが上昇しており、保険が6%を超える上昇となった。足元で値動きが続いていたトヨタ自<7203>が4%を超える上昇となるなど、輸送用機器は5%超の上昇に。その他、機械、電気機器、鉄鋼、金属、ゴム製品、その他金融、証券、非鉄金属などの強い動きが目立つ。東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1800を超えており、全体の94%を占める全面高商状。

 日経平均はこれまでのもち合いレンジを上放れる格好で始まると、その後も順調に上げ幅を拡大させている。価格帯別売買高で膨れていた16000-16200円レベルを突破したこともあり、需給の軽い価格帯で上げ幅を拡大させている状況であろう。16900-17100円辺りまでは商いが薄いことから戻り売り圧力もそれ程警戒され難い。
 もっともインデックスに絡んだ商いが押し上げているため、ファーストリテ<9983>、ファナック<6954>、KDDI<9433>、ホンダ<7267>、京セラ<6971>などの影響を受けやすい。いったん動きが鈍る場面では、先物というよりはこれら指数インパクトの大きい値がさの一角に、仕掛け的な売りが入りやすい点は注視しておきたいところ。
 とはいえ、米国ではADP全米雇用報告やベージュブックを控えている。ADPの予想を上回る結果やベージュブックで米経済への減速懸念がさらに後退するようだと、為替市場での円安も意識されやすく、ショートポジションは避けたいところだ。まずは、日経平均の17000円を意識か。(村瀬 智一)
《AK》

 提供:フィスコ

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