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【通貨】欧米為替見通し:豪ドル・米ドルは弱含みか、中国経済の不透明感で


今日の欧米外為市場では、豪ドル・米ドルは弱含む展開となりそうだ。交易関係の深い中国の経済減速懸念と豪準備銀行(中央銀行)による緩和方針の継続が背景。ただ、豪ドル相場と相関性の高い原油価格が目先底堅い値動きが見込まれるため、豪ドルの下げは限定的になると予想する。

今日午前中に発表された中国政府発表の2月製造業購買担当者景気指数(PMI)は景気の良し悪しの境目となる50を7カ月連続で下回った。また、非製造業PMIは2008年以来の弱さを示し、中国経済の不透明感を反映した。交易関係からオーストラリアの経済に懸念が強まるため豪ドル売りにつながりやすい。さらに豪準備銀行(中央銀行)は今日の理事会後に発表した声明で「緩和的な金融政策が適切」とし、緩和方針を継続したことも豪ドル売りを支援しそうだ。

しかし、相関性の高い原油価格が持ち直しているため豪ドルの下げは限定的にとどまる見通し。今年1月に原油が記録的な安値まで下落した際、豪ドル・米ドルは2009年3月以来、6年10カ月ぶりの安値となる0.6827米ドルまで値を下げたが、足元では0.7100米ドル台まで回復。主要産油国の増産凍結を受け原油価格は目先も底堅い値動きが見込まれるため、豪ドルは買いやすいとみられている。また、米連邦準備制度理事会(FRB)による追加利上げ観測が後退していることも、豪ドルの下値を支える要因となろう。

【今日の欧米市場の予定】

・17:55 独・2月失業率(予想:6.2%、1月:6.2%)
・17:55 独・2月製造業PMI改定値(予想:50.2、速報値:50.2)
・18:00 ユーロ圏・2月製造業PMI改定値(予想:51.0、速報値:51.0)
・18:30 南ア・10-12月期GDP(前期比年率予想:+0.9%、7-9月期:+0.7%)
・18:30 英・2月製造業PMI(予想:52.3、1月:52.9)
・19:00 ユーロ圏・1月失業率(予想:10.4%、12月:10.4%)
・22:30 カナダ・10-12月期GDP(前期比年率予想:0.0%、7-9月期:+2.3%)
・23:45 米・2月製造業PMI改定値(予想:51.2、速報値:51.0)
・24:00 米・2月ISM製造業景況指数(予想:48.5、1月:48.2)
・24:00 米・1月建設支出(前月比予想:+0.3%、12月:+0.1%)
・米大統領選挙スーパーチューズデー(テキサスなど11州)

《SY》

 提供:フィスコ

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