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【特集】健康CP Research Memo(10):第3四半期は大幅な増収増益で着地


■業績動向

(1) 2016年3月期第3四半期決算

健康コーポレーション<2928>の2016年3月期第3四半期累計の連結決算は、売上高39,514百万円(前年同期比39.3%増)、営業利益3,533百万円(同152.0%増)、経常利益3,204百万円(同164.6%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益2,002百万円(同70.8%増)と大幅増収増益で着地した。

四半期ベースでのセグメント別売上高推移を見ると、主力の美容・健康関連(RIZAP事業はここに含まれる)を中心にほぼ全セグメントが業容を拡大してきていることがわかる。今第3四半期は四半期ベースで最高値を更新した。

同様にセグメント別営業利益の四半期推移を見ると、売上高同様、今第3四半期は四半期ベースの過去最高を記録した。そのけん引役はRIZAP事業と通販事業が含まれる美容・健康セグメントであることは疑いがないが、住関連ライフスタイル(主としてイデアインターナショナル<3140>)やエンターテイメント(主としてSDエンターテイメント<4650>)などの事業も収益改善が進んでいる点にも注目しておくべきであろう。

同社の収益動向を考える上では、販管費、特に広告宣伝費が重要なポイントだ。テレビCMを積極化させているため、この点で費用増加を懸念する向きがあるかもしれない。絶対額の推移を見ると、今第3四半期の広告宣伝費は前年同期比倍増となった。しかし、この費用増加を吸収して四半期営業利益が過去最高を記録したのは前述のとおりだ。

むしろ注目すべきは対売上高比率の推移であろう。同社は第1、第2四半期に積極的に広告を打ち、第3、第4四半期には広告を抑えて利益を回収するというパターンを繰り返してきたが、2015年3月期第4四半期と2016年第3四半期はそのパターンから外れ、戦略的に広告宣伝費を増やした。それにもかかわらず売上高広告宣伝費率は明確に右肩下がりのトレンドラインを描いている。他の費用項目も安定的に推移しており、同社のコスト・コントロール力は高いと評価できよう。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)

《HN》

 提供:フィスコ

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