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【市況】<マ-ケット日報> 2016年3月1日

 3月最初の取引となる本日の市場は日経平均が反発。終値は前日比58円高の1万6085円だった。中国の低調な経済指標の発表を受け前場は軟調に推移したものの、円相場が安めに推移した後場からは持ち直し、小幅ながらもプラス圏に浮上して取引を終えた。昨日に急落した中国上海株は中国の追加金融緩和を好感して中頃から反発。ただ市場のアク抜け感は依然として乏しい。

 昨日の米国市場は製造業や住宅関連の指標の悪化を受けてダウ平均が続落した。前半相場は原油高を好感して90ドル近く値を上げていたが、経済指標の悪化報道を受けて次第に売りが優勢となっていった。ハイテク株の多いナスダック指数も4日ぶりに反落している。さて、本日の東京市場は日経平均が1万6000円を挟んで上下にもみ合う展開。前半は中国の経済指標の悪化を受けて日経平均が160円ほど下げたが、後半は円高是正の動きにつれて緩やかに値を戻していった。1万6000円を割れるとじわりと押し目買いが入り下げ渋るが、一方で1万6000円台前半では戻り売り圧力が強く、ここ半月ほど完全なカベとなってしまっている。狭い範囲で膠着中だが、今日のように中国から弱い経済指標が出ているうちは、円安、株高などなかなかリスクオンの状態にはなれないだろう。国内からの政策発動も現状では手が限られており、上値突破の起爆剤とはなりにくい。変化を求めるとしたら週末の米雇用統計、来週10日のECB理事会(欧州の追加金融緩和)であろうか。中国の全人代(5日から)で何かしら経済対策が出ることも多少は期待されている。(ストック・データバンク 編集部)

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