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【市況】東京株式(大引け)=161円安、後場の円高を嫌気し3日ぶり反落

日経平均 日足チャート 「株探」多機能チャートより
 29日の東京株式市場は、日経平均株価が前日比161円65銭安の1万6026円76銭と3日ぶりに反落した。東証1部の売買高概算は、24億9281万株、売買代金概算は2兆5944億9600万円となった。値上がり銘柄数は545、対して値下がり銘柄数1294、変わらず102銘柄となった。

 寄り付きは、20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議で、市場の安定に向け政策を協調して実施する方針が打ち出されたことで、安心感から買いが先行のスタートとなった。また、外国為替市場では、円安・ドル高が進行し、朝方はこれも買い支援材料となった。ただ、午前9時半過ぎから、円相場が円高・ドル安と逆方向の動きに転じると、一時276円高まで上昇していた日経平均株価も上げ幅を急速に縮小する推移となった。

 さらに、後場に入って外国為替市場で円高・ドル安傾向が強まり、1ドル=112円90銭台へと円が買い進まれたことを嫌気して、輸出関連の主力銘柄を中心にマイナス圏に沈む銘柄が目立った。

 個別銘柄では、台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業との買収交渉の期限を延長すると発表したシャープ<6753>が売られ、2003年に熊谷組<1861>施工し、住友不動産<8830>が販売した横浜市西区のマンションで、鉄筋が切断されていたとされる件で、全5棟の建て替えを検討していると発表した熊谷組が急落。大成建設<1801>、清水建設<1803>などゼネコン株も売られた。さらに、前場高だったトヨタ自動車<7203>、ファナック<6954>はマイナスに転じ、マネーパートナーズグループ<8732>、信越化学工業<4063>、サッポロホールディングス<2501>、日本ハム<2282>、豊田合成<7282>も個別で大幅安となった。

 半面、大規模な自社株買いを発表した日産自動車<7201>が大幅高。ミニバンの開発・生産からの撤退方針が伝えられたマツダ<7261>も値を保った。このほかに、NTTドコモ<9437>、KDDI<9433>、NTT<9432>、パナソニック<6752>、ビックカメラ<3048>、クックパッド<2193>、パイオニア<6773>が買われた。

出所:株式経済新聞(株式会社みんかぶ)

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