【市況】23日の米国市場ダイジェスト:ダウは188ドル安、原油相場の回復に懐疑的な見方が広がる
■NY株式:ダウは188ドル安、原油相場の回復に懐疑的な見方が広がる
NYダウ ナスダック
終値 :16431.78 終値 :4503.58
前日比:-188.88 前日比:-67.02
始値 :16610.39 始値 :4550.05
高値 :16610.39 高値 :4558.06
安値 :16403.53 安値 :4500.95
23日の米国株式相場は下落。ダウ平均は188.88ドル安の16431.78、ナスダックは67.02ポイント安の4503.58で取引を終了した。中国人民元の中心レート引き下げや原油安を受けて、アジア・欧州株が軟調となり、売りが先行。2月消費者信頼感指数が予想を下回ったことも嫌気された。サウジアラビアのヌアイミ石油相が減産を行わないとの見解を示したほか、イランのザンギャネ石油相も主要産油国の増産凍結案に否定的な発言を行ったことで原油相場が大幅下落となり、終日軟調推移となった。セクター別では、食品・生活必需品小売や公益事業が上昇する一方でエネルギーや銀行が下落した。
フィットネス関連機器のフィットビット(FIT)は軟調な業績見通しが嫌気され、20%を超す大幅下落。原油相場の下落を受けてエクソン・モービル(XOM)やシェブロン(CVX)などエネルギー関連企業が軟調推移。複合企業のユナテッド・テクノロジーズ(UTX)は、ハネウェル・インターナショナル(HON)との買収協議観測について、CEOが否定的な発言を行ったことで売られた。一方で、小売のメーシーズ(M)は決算内容が好感され、上昇した。
本日、フィッシャーFRB副議長がヒューストンで金融政策に関する講演を行う。連銀関係者の中でも利上げを巡る意見が分かれる中、同氏の発言に注目が集まるだろう。
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■NY為替:ドル・円は112円09銭、減産期待が後退し原油安に連れてリスクオフ
23日のニューヨーク外為市場でドル・円は、111円78銭まで下落後、112円42銭まで上昇し、112円09銭で引けた。サウジアラビアのヌアイミ石油鉱物資源相が「減産しない」と明確化したため、失望感から原油価格が下落。原油価格の下落を嫌ったリスク回避の動きが優勢となった。
ユーロ・ドルは、1.0994ドルから1.1038ドルへ上昇し1.1018ドルで引けた。米国の債券利回り低下に伴うドル売りが再燃。ユーロ・円は、123円07銭まで下落後、123円78銭へ反発。ポンド・ドルは、1.4122ドルから1.4008ドルまで下落した。英国のEU離脱警戒感、英国中銀のカーニー総裁が必要とあれば緩和手段があるとしたほか、「国民投票に向けて緊急時対応策を準備」との発言を受けてポンド売りが優勢となった。ドル・スイスは、0.9945フランから0.9896フランへ下落した。
■NY原油:反落で31.87ドル、原油増産凍結に懐疑的な見方広がり売り優勢
NY原油は反落(NYMEX原油4月限終値:31.87↓1.52)。この日から取引の中心となった4月限は、33.35ドルから31.63ドルまで下落した。イランのザンギャネ石油相が、「サウジアラビア、ロシアの増産抑制策は、話にならない」と発言したことを受けて、原油の売りが急速に強まった。
サウジアラビアのヌアイミ石油相は、「市場安定のため協調行動にオープン」とする一方、「減産しない」と述べた。また、23日の取引終了後に全米石油協会(API)の週間統計、24日(水)に米エネルギー情報局(EIA)の週報(週次石油在庫統計)の発表が予定され、在庫増の予想も売り材料になったとみられる。
■主要米国企業の終値
銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)
バンクオブアメリカ(BAC) 12.17ドル -0.375ドル(-2.99%)
モルガン・スタンレー(MS) 23.72ドル -0.820ドル(-3.34%)
ゴールドマン・サックス(GS)144.93ドル -3.860ドル(-2.59%)
インテル(INTC) 28.80ドル -0.550ドル(-1.87%)
アップル(AAPL) 94.69ドル -2.190ドル(-2.26%)
アルファベット(GOOG) 695.85ドル -10.61ドル(-1.50%)
フェイスブック(FB) 105.46ドル -1.700ドル(-1.59%)
キャタピラー(CAT) 65.79ドル -1.520ドル(-2.26%)
アルコア(AA) 8.53ドル -0.380ドル(-4.26%)
ウォルマート(WMT) 66.50ドル +0.870ドル(+1.33%)
スプリント(S) 2.96ドル -0.070ドル(-2.31%)
《NO》
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