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【市況】後場に注目すべき3つのポイント~個人マネーは新興市場など中小型株へ


22日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・個人マネーは新興市場など中小型株へ
・ドル・円は112円94銭付近、午後の取引で東京株再上昇の期待残る
・Fリテ<9983>、ファナック<6954>で日経平均を約32円押し上げ


■個人マネーは新興市場など中小型株へ

日経平均は反発。92.94円高の16060.11円(出来高概算10億1000万株)で前場の取引を終えた。19日の米国市場は、原油相場の下げが嫌気され、NYダウは小幅に続落。シカゴ日経225先物清算値は大阪比155円安の15825円だった。朝方は、これにさや寄せする格好から、売りが先行した。ただし、売り一巡後は早い段階でプラス圏を回復すると、その後は為替相場が円安に振れて推移するなか上げ幅を拡大させている。

東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1100を超えており、過半数を占めている。規模別指数では大型、中型、小型株指数いずれも上昇。セクターでは、空運、水産農林、食料品、陸運、その他製品、ゴム製品、医薬品が堅調。半面、鉱業、鉄鋼、電力ガス、銀行、精密機器、非鉄金属、石油石炭、証券などが冴えない。

日経平均は寄付きがほぼ安値圏となり、その後の切り返しにより、一時上げ幅は200円を超える場面もみられた。為替相場が円安に振れて推移していることが安心感につながっているようだが、出来高は10億株程度にとどまっており、薄商いの中をインデックスに絡んだ売買に振らされているとみられる。今週は上海で26-27日に開催される20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議での協調姿勢へ関心が集まるなか、各国の協調姿勢による金融安定化への思惑等から底堅さが意識されやすい。

とはいえ、見極めムードから上値追いも慎重であり、16000円を挟んでのこう着が続きそうだ。その中で、個人マネーは新興市場など中小型株への活発な値幅取り狙いの商いに向かうことになろう。

(株式部長 村瀬智一)


■ドル・円は112円94銭付近、午後の取引で東京株再上昇の期待残る

ドル・円は112円94銭付近で推移。日経平均株価は92円高で午前中の取引を終えたが、午後の取引で株価再上昇の期待は残されている。

また、中国本土株は上昇していることから、アジア市場でリスク回避的な円買いは縮小し、リスク選好的な円売りがやや優勢となる可能性がある。ここまでのドル・円は112円43銭から113円05銭で推移。

12時27分時点のドル・円は112円94銭、ユーロ・円は125円51銭、ポンド・円は161円26銭、豪ドル・円は80円92銭で推移している。

(為替・債券アナリスト 吉池威)


■後場のチェック銘柄

・Fリテ<9983>、ファナック<6954>で日経平均を約32円押し上げ
・225採用銘柄では、JFE<5411>など鉄鋼セクターの下げが目立つ
・投資判断引き上げのICTS<4739>、目標株価引き上げの藤田観<9722>が堅調


☆後場の注目スケジュール☆

<国内>
・特になし

<海外>
・特になし

《SY》

 提供:フィスコ

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