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【市況】ソフトバンクグは下げに転じるも全体のセンチメントは改善傾向/ランチタイムコメント


 日経平均は大幅に反発。390.87円高の16227.23円(出来高概算11億7000万株)で前場の取引を終えている。17日の米国市場では、原油生産量を1月水準で維持するとした主要産油国の提案に対してイランが支持を表明したことが好感され、NYダウが連日で200ドル超の上昇となっている。シカゴ日経225先物清算値は大阪比310円高の16050円と16000円を回復するなか、この流れを引き継ぐ格好で買いが先行した。
 その後、連日強い値動きを続けていたソフトバンクグ<9984>が過熱感から下げに転じた影響もあり、日経平均は一時16118.80円まで上げ幅を縮める場面もみられた。しかし、ファナック<6954>、京セラ<6971>、ファーストリテ<9983>、日東電<6988>、東エレク<8035>、エーザイ<4523>、ダイキン<6367>などがけん引しており、その後は16200円台での推移が続いている。
 原油相場の上昇が好感されており、セクターでは石油石炭が6%超、鉱業が5%超の上昇となった。スマホゲームの事前登録を発表した任天堂<7974>が大幅高となったことから、その他製品が3%超の上昇に。ほか、医薬品、鉄鋼、卸売、電気機器、化学、パルプ紙、非鉄、機械なども上昇率が3%を超えている。東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1700を超えており、全体の9割近くを占めている。

 さすがに買い疲れ感からか、ソフトバンクグ<9984>は下げに転じているが、テクニカル面でも強弱感が対立しやすいところでもあり、失望にはつながらないであろう。反対に原油相場の上昇による買戻しが幅広いセクターに向かっており、センチメントは改善傾向にあるとみられる。また、上値は抑えられたとしても、16000円を上回っての推移であれば、底堅さが意識されやすく、新興市場の中小型株などへ短期筋の資金がシフトしやすいだろう。
 なお、引き続き原油相場の動向に振らされやすいとみられる。イランは、今回の4カ国の合意自体は支持する考えを示したが、みずからも生産量の据え置きに同調するかどうかについては明言を避けている。この辺りが不安定さにつながる可能性もあるため、先物主導によるインデックス売買の動きにも注視する必要があるだろう。(村瀬智一)
《AK》

 提供:フィスコ

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