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【市況】ソフトバンクグ効果、個人主体の中小型株物色を活発にさせる/ランチタイムコメント


 日経平均は小幅反落。26.17円安の16028.26円(出来高概算13億株)で前場の取引を終えている。祝日明けの米国市場は、全面高でNYダウは200ドルを超える上昇となったが、欧州市場は軒並み下げていたほか、シカゴ日経225先物清算値は大阪比110円安の15930円だったこともあり、小反落で始まった。しかし、前日にストップ高をつけたソフトバンクグ<9984>が本日も強い値動きをみせており、日経平均をけん引する格好からプラスに転じると、前場半ばには一時16200円を回復する場面もみられた。
 ただ、原油相場の先安感が根強い中で資源関連の弱さが目立っているほか、円相場がやや円高に振れて推移するなかで、強弱感も対立しやすく、その後は16000円を挟んでのこう着が続いている。東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1100を超えており、全体の過半数を占めている。一方で、規模別指数では大型、中型が下げ、小型株指数のみがプラス。セクターでは情報通信、海運、空運、電気機器が堅調な半面、鉱業、石油石炭、医薬品、保険が冴えない。
 日経平均は16000円を挟んでのこう着をみせている。一時16200円を回復する場面もみられたが、原油先安感から資源株が弱いほか、ファーストリテ<9983>が続落となっており、日経平均の重しになっている。もっとも、週初の4ケタ上昇に対する利益確定が出やすいことからみれば、相当底堅いと感じられる。ソフトバンクグ<9984>が利食いをこなしながらも大幅に上昇しており、市場全体のセンチメントを明るくさせている。日経平均はこう着ながらも、東証2部やマザーズ市場、JASDAQ平均はプラス圏で推移するなど、個人主体の売買を活発にさせている。
 ソフトバンクグ<9984>効果が中小型株への物色を活発化させているが、例えば、さくら<3778>がもち合いを上放れ、高値を窺う展開をみせてきている。これがフィンテック、ビットコイン、ブロックチェーンといったテーマ物色に波及してくるようだと、センチメントは相当明るくなるだろう。(村瀬 智一)
《AK》

 提供:フィスコ

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