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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~ソフトバンクグや輸出関連、金融株の動向に関心


16日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:ソフトバンクグや輸出関連、金融株の動向に関心
■外資系証券の注文動向:差し引き340万株の売り越し
■前場の注目材料:キリンHD<2503>の今期営業利益見通しはやや市場想定比下振れ


■ソフトバンクグや輸出関連、金融株の動向に関心

16日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開になりそうである。15日の米国金融市場はプレジデンツデーの祝日で休場となっており、海外勢のフローは限られる。欧州市場は日経平均が大幅高となった流れを引き継ぎ、軒並み堅調に推移した。また、欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が同日の欧州議会での証言で、追加緩和策の可能性を強調したことも買い安心感につながっていた。

欧州市場の上昇やドラギ総裁の議会証言などは材料視されるが、前日に今年最大の上げ幅を記録し、節目の16000円を回復していることもあり、戻り待ちの売りも出やすいと考えられる。春節明けの上海指数は小幅な下げにとどまっていたが、中国では国内の銀行の不良債権比率がリーマンショック以来、7年ぶりの高水準とも伝えられており、改めて警戒されそうである。

一方で、ソフトバンクグ<9984>は、今後1年間に5000億円、1億6700万株(発行済み株式数の14.2%)を上限に自社株買いを実施すると発表した。指数インパクトの大きい同社の株価対策が、日経平均を下支えすることになろう。その他、円相場は1ドル114円60銭辺りと円安に振れて推移しており、輸出関連等の戻りが持続するかが注目される。

さらに、きょう16日から日銀は、金融機関から預かっている当座預金の一部にマイナス金利を適用する新たな金融政策を始める。改めてメガバンクなど金融株の動向を見極める必要がある。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■外資系証券の注文動向:差し引き340万株の売り越し

朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り1560万株、買い1220万株、差し引き340万株の売り越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。

2月8日(月):1010万株の売り越し
2月9日(火):1150万株の売り越し
2月10日(水):570万株の売り越し
2月12日(金):1110万株の売り越し
2月15日(月):640万株の売り越し


■前場の注目材料

・日銀、きょうからマイナス金利を導入
・ソフトバンクグループ<9984>、今後1年間に5000億円の自社株買い
・キリンHD<2503>の今期営業利益見通しはやや市場想定比下振れ


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・特になし

<海外>
・09:30 豪準備銀行が2月理事会の議事要旨を公表

《SY》

 提供:フィスコ

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