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【通貨】ユーロ週間見通し:もみあいか、ユーロ圏の金利先安観残る


■強含み、米利上げペース鈍化の思惑広がる

先週のユーロ・ドルは強含み。イエレン米FRB議長の議会証言を受けて米利上げペース鈍化の思惑が広がったことが要因。ユーロは一時1.13ドル台後半まで買われたが、週末前に上昇一服となった。12日発表のユーロ圏域内総生産(GDP)は市場予想と一致し、成長鈍化に対する警戒感がやや後退したこともユーロ相場を下支えした。取引レンジは1.1087ドル-1.1376ドル。

■弱含みか、ドラギECB総裁の発言などに注目

今週のユーロ・ドルは弱含みか。ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁の欧州議会での証言(15日)やECB理事会の議事要旨公表(18日)が手掛かり材料となる。ECBが3月に一段の量的緩和に積極的な姿勢が示されるかどうか、注目される。量的緩和策強化への思惑が広がった場合、ユーロ買い・ドル売りポジションの解消に絡んだユーロ売り・ドル買いの取引が増える可能性がある。

予想レンジ:1.1000ドル?1.1400ドル

■対円レートは下落、日本株大幅下落でリスク回避の円買い

先週のユーロは対円で下落。日本株の大幅下落を嫌ってリスク回避的な円買いが活発となったことが要因。ユーロ圏の金利先安観は消えていないこともユーロ売り・円買いを促す一因となった。取引レンジは125円78銭-130円91銭。

■もみあいか、ユーロ圏の金利先安観残る

今週のユーロ・円はもみあいか。欧州中央銀行(ECB)が3月の理事会で一段の量的緩和に積極的な姿勢を見せるかどうか、注目されている。市場の追加緩和観測が広がった場合、ドル売りポジションの解消に絡んだユーロ売り・ドル買いが広がり、この影響でドル買い・円売りの取引が増える可能性がある。ただ、日本経済の不透明感からリスク回避的な円買いのフローが見込まれるため、投機的なユーロ買い・円売りの取引が増えることは想定しにくい。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・15日:ユーロ圏12月貿易収支(11月:+227億ユーロ)
・18日:ユーロ圏12月経常収支(11月:+298億ユーロ)

予想レンジ:125円00銭-129円00銭

《FA》

 提供:フィスコ

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