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【市況】12日の香港市場概況:ハンセン1.2%安と続落、金融株が下げ主導


12日の香港市場は値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比226.22ポイント(1.22%)安の18319.58ポイント、本土企業株で構成されるH株指数が152.55ポイント(1.99%)安の7505.37ポイントとそろって続落した。ハンセンは約3年8カ月ぶりの安値水準に低迷している。売買代金は概算で660億香港ドル(11日の売買代金は669億900万香港ドル)となった。

世界株安の連鎖を警戒。欧州銀行の財務悪化懸念が強まるなか、昨夜の欧米市場が急落した流れを継いだ。この日の日本株が大幅続落したことや、週明けに取引再開される本土市場が安く始まるとの見方も投資家のセンチメントを冷やしている。直近の下げが急ピッチなため、一時下げ幅を縮小させる場面がみられたものの、相場の押し上げにはつながっていない。11日の下げ率は4.93%に達し、今年最大を記録した。

時価総額上位の金融株が下げを主導する。保険事業で中国2位の中国平安保険(2318/HK)が4.2%安、中国4大商業銀行の一角を占める中国銀行(3988/HK)が3.4%安、金融大手グループのHSBC(5/HK)が2.8%安、生命保険業務アジア大手のAIA(アメリカン・インターナショナル・アシュアランス:1299/HK)が2.4%安で引けた。

インフラ関連株も売られる。ゼネコンの中国鉄建(1186/HK)が2.1%安、発電設備の東方電気(1072/HK)が2.3%安、非鉄の中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が2.1%安とそろって続落した。自動車株も安い。比亜迪(BYD:1211/HK)が5.4%、長城汽車(2333/HK)が3.5%、吉利汽車HD(175/HK)が3.1%ずつ値を下げた。

半面、エネルギー関連株の一角はしっかり。天然ガス事業の昆侖能源(クンルンエナジー:135/HK)が2.3%高、油田掘削サービスの中海油田服務(2883/HK)が2.6%高で引けた。WTI原油先物が時間外取引で、急反発していることが好感されている。投資家のリスク回避スタンスの高まりで金相場が急伸したことを受け、産金株も急伸。大手の紫金鉱業集団(2899/HK)が7.0%高と買い進まれた。

マカオのカジノ大手、金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)の王英偉COO(最高執行責任者)が「春節前半の営業実績は予想より良好」と述べるなか、カジノ株も物色される。金沙中国は2.1%上昇した。

なお、本土市場は今週いっぱい春節(旧正月)連休のため休場。来週15日に取引を再開する。

【亜州IR】

《SY》

 提供:フィスコ

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