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2016年02月10日16時11分

【特集】メディア工房 Research Memo(6):安定的な財務基盤を活用した成長分野への投資に注目


■決算概要

(1)過去の業績推移

メディア工房<3815>の過去の連結業績を振り返ると、2006 年9 月に東証マザーズに上場して以来、主力の占い事業の伸びが同社の成長を支えてきた。2013 年8 月期に減収となっているのは、採算が悪化した携帯販売事業から撤退したことが主因である。また、2013 年8 月期から占い事業の伸び率が鈍化しているのは、フィーチャーフォンからスマートフォンへのシフトが急速に進展したことが影響している。ただ、2013 年8 月期以降、フィーチャーフォン向けの落ち込みをスマートフォン向けの伸びでカバーする状態が続いてきたが、2014 年8 月期にはスマートフォン向けがフィーチャーフォン向けを上回ると、2015年8月期にはフィーチャーフォン向けにも下げ止まりの兆しが出てきたようだ。従って、根強い人気(ユーザー)を有する占い事業に加え、前期から本格参入したゲーム事業が軌道に乗ってきたことから、今後はスマートフォン向けを中心に再び成長を加速するフェーズに入るものとみられる。

利益面では、増収による固定費軽減や不採算事業からの撤退等により営業利益率は高い水準で推移し、2013 年8 月期には28.2% へ到達した。ただ、2015年8月期に営業利益率が大きく低下したのは、ゲーム事業への本格参入や新規事業への先行投資のほか、事業再編(連結範囲の拡大や不採算事業の整理等)に伴う費用増によるものである。

財務面では、財務基盤の安定性を示す自己資本比率が50% 超の水準で推移している。一方、資本効率を示すROE も高い水準で推移してきたが、2015年8月期は利益率の低下や特別損失の計上等により一旦大きく落ち込む格好となった。ただ、今期には10%水準を回復する見込みであり、財務内容は総じて優れていると言えよう。また、ゲーム事業等への先行投資を行った前期(2015年8月期)を除けば、キャシュフローも安定的に推移しており、現預金及び同等物残高は総資産残高の50% 超を占める水準にまで積み上がっている。したがって、短期の支払い能力に懸念はなく、むしろ潤沢な現預金や安定的な財務基盤を活用した成長分野への投資に注目したいところである。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)

《HN》

 提供:フィスコ

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