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【市況】<マ-ケット日報> 2016年2月9日

 9日の市場は日経平均が大幅反落。終値は前日比918円安の1万6085円で1月21日以来の安値となった。下げ幅は2013年5月22日の1144円安以来の規模。止まらない円高や米株安、そして欧州の金融株急落がリスクオフの動きを一気に高めている。東証1部の値下がり銘柄数1904は2000年以降で最多を記録。トピックスのザラバ安値は一時2014年10月31日以来の水準に達している。

 昨日の米国市場は欧州株急落や資源開発大手の信用不安からダウ平均が大幅続落した。一時は400ドルを超える下げとなるなど景気や企業業績に対する不安が一気に高まった。投資家のリスク回避の動きが活発化し、ドルを売って円を買う流れが加速している。さて、原油安による海外企業の信用不安と、マイナス金利導入で収益悪化が顕在化した欧州銀行株の急落が日本市場にも影響し、本日の日経平均は朝から全面安商状と化してしまった。一番効いたのがリスクオフに伴う円高の動き。1ドル=114円台前半まで達した円高の影響で、日経平均は後場に978円安まで下げ幅を広げる場面があった。長期金利が初のマイナスを記録するなど日本でも利ザヤを稼ぐ場が減っており、銀行株に対する売りがなかなか止まらない悪循環を招いている。一方、短期的に下げ過ぎている点から日経平均の下値1万6000円割れは今日のところはなんとか回避された。ただ、こちらも円高進行が止まらないと支え切れなくなる可能性があり、今しばらくは注意が必要となるだろう。テクニカル的には今週から来週にかけてもうひと波乱起きた場合、下値1万5500円の可能性まで見ておきたい。(ストック・データバンク 編集部)

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