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【市況】<株式トピックス>=中国春節入りでインバウンド需要再び

 きょう8日の東京市場は、前週末の欧米株市場が総じて安かったことや、外国為替市場で1ドル=116円台で推移していたこともあって、前場は買い手控えムードの強い推移となった。後場に入ると、一時1ドル=117円台半ばまで円安・ドル高が進行したことが買い手掛かり材料となり一時、前週末比279円高まで買い進まれる場面もあった。結局、日経平均株価は同184円71銭高の1万7004円30銭と5日ぶり反発した。

 とろで、きょう2月8日は中国文化圏の旧正月の元旦に当たる。今年の場合、旧正月の休暇は大晦日の7日から13日までの7日間と定められている。なお、6日(土曜日)、14(日曜日)は振替出勤となり休みではない。今年も中国からの訪日外国人客が集中し、爆買いを繰り広げることになりそうだ。

 三越伊勢丹ホールディングス <3099>は、この春節入りに合わせるかのように、空港型市中免税店を、三越銀座店8階に1月27日にオープンした。銀座には、3月末にロッテが同様の免税店をオープンする予定となっており、訪日客の取り込み競争がし烈になりそうだ。免税店は3300平方メートルの売り場で、化粧品やラグジュアリーブランド、時計などを中心に販売する。街中にある免税店は、消費税が免除されるが、空港型市中免税店は、消費税に加え、関税、酒税、たばこ税も免税対象となる。

 外国人にも人気の高い、東京ディズニーリゾートを運営しているオリエンタルランド<4661>などテーマパーク関連や、サンドラッグ<9989>などドラッグストア関連の一角が上昇したほか、高島屋<8233>をはじめ百貨店株や、東武鉄道<9001>、相鉄ホールディングス<9003>、東京急行電鉄<9005>といった電鉄株にも買いが先行していた。

 時計やバッグ、指輪、毛皮などの高額商品にとどまらず、最近では“モノ消費からコト消費”へと体験画型のレジャー関連消費や、化粧品などの日用品に至るまで、中国人観光客を中心とした「爆買い」は、ひと頃と比べ沈静化したとの見方はあるものの、まだまだその経済効果に対する期待は大きい。(冨田康夫)

出所:株式経済新聞(株式会社みんかぶ)

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