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【通貨】欧米為替見通し:ドル底堅い、米雇用統計受け利上げ継続に期待


今日の欧米外為市場では、ドル・円は底堅い値動きとなりそうだ。前週末発表の米雇用統計は強弱まちまちだったものの、雇用情勢は悪化しておらず米利上げは継続するとの期待感がドル買い要因。中国市場は春節で7-13日は休場となり不安材料が軽減されることなどにより、ドル買戻しには安心感が広がるとみられる。

5日22時半発表の1月・米雇用統計では、非農業部門雇用者は+15万1000人と、予想の19万人を下振れた。一方、失業率は4.9%と2008年2月以来の水準に低下したほか時間当たり賃金は前月比+0.5%、前年比では+2.5%となった。雇用情勢については強弱まちまちとなったが、ある邦銀関係者は「雇用統計は米国の利上げスタンスを弱める内容ではなかった」と指摘。日銀が1月29日にマイナス金利導入を決めた後に、ドル・円は121円69銭まで上昇した後、1週間で5円も下落したことから、値ごろ感でドルの買戻しを進めやすい地合い。

また、中国市場は13日まで休場となるためリスク要因は少ないほか、7日に北朝鮮が発射した長距離弾道ミサイルは日本の領域外に着弾し、直接的な影響はみられなかったことも市場の警戒感を弱めそうだ。足元では米原油先物ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)が下げ渋っていることや、欧米株式先物は時間外取引のプラス圏推移で欧米株高が観測されるため、ドル・円は買戻し優勢の展開を想定する。ただ、積極的なドル買い材料は見当たらないため117円後半は上値が重そうだ。

【今日の欧米市場の予定】

・22:15 カナダ・1月住宅着工件数(予想:+18.5万戸、12月:+17.3万戸)
・24:00 米・1月労働市場情勢指数(12月:2.9)
・中国休場(春節、7日-13日)
・香港休場(旧正月、8日-10日)
・ブラジル休場(カーニバル、8日-10日)

《SY》

 提供:フィスコ

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