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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~米国の金融政策への思惑、トヨタ自の決算反応に注目


8日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:米国の金融政策への思惑、トヨタ自の決算反応に注目
■外資系証券の注文動向:差し引き1010万株の売り越し
■前場の注目材料:トヨタ自<7203>の15年4-12月期営業利益はコンセンサスやや下振れ


■米国の金融政策への思惑、トヨタ自の決算反応に注目

8日の日本株市場は不安定な相場展開になろう。5日の米雇用統計の結果を受けた市場反応が注目される。雇用統計については就業者数の伸びは市場の予想を下回る15万1000人とやや勢いに欠けたが、失業率は4.9%に下がり、ほぼ8年ぶりに4%台まで改善した。この結果を受けた5日の米国市場では、追加の利上げ観測が再燃しており、これが嫌気される格好からNYダウは211ドル安となっている。

米国ではこのところ予想を下回る経済指標の発表が相次ぎ、3月の利上げ観測が後退しており、これがドル売りを強める要因につながっていた。しかし、強弱入り混じる結果となり、利上げ観測が強まったものの、円相場は1ドル116円台での推移となり、シカゴ日経225先物清算値は16560円をつけている。日経平均は1月21日安値を目先底として意識している状況であるが、これに接近する局面となる中、センチメントはより悪化することが警戒される。

また、今週はイエレンFRB議長証言や米小売売上高の発表も予定されており、米国の金融政策への思惑に振らされやすい相場展開になりそうだ。物色では決算を手掛かりとした個別対応となろうが、中国が旧正月(春節)となり、インバウンドや民泊といった関連銘柄に関心が向かいやすい。その他、トヨタ自<7203>が5日大引け後に第3四半期決算を発表。同社が売り一巡後にアク抜けとなれば、センチメントを明るくさせよう。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■外資系証券の注文動向:差し引き1010万株の売り越し

朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り2270万株、買い1260万株、差し引き1010万株の売り越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。

2月1日(月):360万株の買い越し
2月2日(火):960万株の買い越し
2月3日(水):1670万株の売り越し
2月4日(木):1100万株の売り越し
2月5日(金):200万株の売り越し


■前場の注目材料

・NY原油(30.89、-0.83)、NYダウ(16204.97、-211.61)
・コロンビア大統領、ジカ熱60万人感染も
・JAL<9201>、ANA<9202>、運賃の燃油分上乗せゼロ、6年ぶり
・トヨタ自<7203>の15年4-12月期営業利益はコンセンサスやや下振れで着地


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・08:50 12月経常収支(予想:+1兆517億円、11月:+1兆1435億円)
・08:50 日銀金融政策決定会合における主な意見(1月28-29日開催分)
・09:00 12月毎月勤労統計・現金給与総額(前年比予想:+0.7%、11月:0.0%)

<海外>
・中国休場(春節、8日-13日)
・香港休場(旧正月、8日-10日)
・ブラジル休場(カーニバル、8日-9日)

《SY》

 提供:フィスコ

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