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【特集】インテリックス Research Memo(7):消費増税前の駆け込み需要に期待


■市場動向と成長戦略

(1)市場動向

インテリックス<8940>が主戦場とする首都圏のマンション市場動向について見ると、2015年は新築マンションが前年比9.9%減の40,449戸と2年連続で減少したのに対して、中古マンションは同2.9%増の34,776戸と2年ぶりの増加に転じた。2014年はいずれも消費増税の影響が減少要因となったが、2015年に関しては新築マンションが建築費高騰の影響で供給戸数が減少したのに対して、中古マンションに関しては新築の供給戸数が減少したことや、リノベーションに対する認知度向上などもあって増加に転じた。また、エリア別の傾向としてはいずれも、都心エリアやタワー型マンションなどに人気が集中し、これら物件に関しては価格も上昇傾向が続くなど、2極化のトレンドが継続している。

2016年の見通しに関して、新築マンションは前年比4%増(不動産経済研究所予測)が見込まれている。建築資材の値下がりによって建築費高騰の影響が一巡するほか、2017年春に予定されている消費税増税前の駆け込み需要が増加要因となる。一方、中古マンションについても消費税増税前の駆け込み需要が期待されるため、引き続き堅調に推移する見通しだ。

リノベーション市場の長期展望としては、着実な成長が見込まれている。全国のマンションストックは2013年時点で603万戸あり、このうちリノベーションが必要となる築20年以上の物件が300万戸となっており、これが2030年には2倍弱の577万戸まで拡大するとみられているためだ。このため、リノベーション実績で業界トップの実績を持つ同社にとっても、成長余地は依然大きいと言える。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《YF》

 提供:フィスコ

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