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【材料】カルビーが大幅反発、前日後場中発表の2ケタ増収増益決算を見直す買いに一段高の展開

 カルビー<2229>が大幅反発。朝方は売り先行となったものの上げに転じ、後場は上げ幅を拡大、一段高の展開となっている。前日は、午後1時に2016年3月期第3四半期累計連結決算を発表したことを受け、昨年8月以来半年ぶり高値水準5200円を付けたものの、利益確定売りに5000円割れの終値となった。この日は、海外株式続落商状が止まず円高下、全般大幅安展開となるなか、売り一巡後は2ケタ増収増益決算を見直す買いが優勢となったようだ。

 売上高は前年同期比12.5%増の1851.66億円、営業利益は13.5%増の219.09億円と2ケタ増収増益となった。スナック菓子市場が前年を上回る堅調推移となり、シリアル市場は訪日外国人客の急増もあり引続き大幅に拡大した。同社もスナック菓子は前年同期比9.2%増の1540.93億円と伸び、シリアル食品の「フルグラ」は5月に生産能力を拡大したことから、その他食品事業の売上高は前年同期比35%増の286.15億円と大幅に増加、高市場シェアを維持、拡大した。

 なお、第1四半期で需給バランス調整費用の発生があり利益率が低下したものの、第2四半期以降の生産効率向上や在庫削減、販売管理費効率的運用により営業利益率は前年並みに改善し、収益拡大に寄与したという。海外では、北米、韓国事業が引続き好調に推移しており、昨年4月にはシンガポールでの売上・シェア拡大を図るため販売代理店を子会社化している。
(執筆者:熱田和雄 ストック・データバンク)

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