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【市況】原油安を手掛かりにヘッジファンドによる売り仕掛け的な売買/ランチタイムコメント


 日経平均は大幅に下落。556.51円安の17194.17円(出来高概算15億5000万株)で前場の取引を終えた。原油相場の下落が嫌気された欧米株安の流れを受けて、日経平均は17500円を下回って始まった。その後も原油相場が時間外で弱い値動きを続けていたほか、前場半ばからは上海株の下げなども影響する格好となる中、日経平均はじりじりと下げ幅を拡大。一時17000円割れ寸前まで下げており、日銀のマイナス金利政策導入で上昇した部分をほぼ帳消しにしている。
 セクターでは33業種全てが下げており、証券の下落率が7%を超えているほか、鉄鋼が6%超、機械、輸送用機器、非鉄金属が5%を超える下げとなった。一方で、陸運、パルプ紙、食料品、小売、情報通信は1%超の下げにとどまっている。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1800を超えており、ほぼ全面安商状に。

 日経平均は日銀のマイナス金利政策導入で上昇した部分をほぼ帳消しにしており、センチメントが悪化している。17000-17200円辺りが比較的出来高が膨れている価格帯であるため、この辺りでの踏ん張りをみせておきたいところ。これを割り込んでくるようだと、真空地帯である16500円処を一気に割り込んでくる可能性がある。政府系ファンドというよりは、ヘッジファンドによる売り仕掛け的な売買であろう。
 原油相場を睨みながらの展開であり、これを避ける格好から、中小型株やテーマ株等へ短期資金がシフトしやすいだろう。その他、好業績銘柄のポジティブな反応も限られやすく、それ故に外部環境の落ち着きがみられた時の見直しも強まりやすい。好業績銘柄の押し目を探る流れになりそうだ。(村瀬智一)
《AK》

 提供:フィスコ

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