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【経済】中国:預金準備率のタイムリーな引き下げが必要=政府系メディア


資金流出が続く中国で、預金準備率の引き下げ待望論が強まっている。新華社傘下の経済参考報はこのほど、「適時に預金準備率を引き下げるべき」とする内容の記事を掲載した。
春節前の資金需要が拡大する時期となるなか、中国人民銀行(中央銀行)はこのところ、リバースレポなどを通じて、大規模な資金供給を実施している(1月19日から29日の間に、28日後に売り戻す条件のリバースレポでの実施した資金供給は1兆650億人民元に達した)。一方、預金準備率の引き下げは、人民元安の加速による一段の資本流出をもたらす恐れがあることから、実施には慎重になっている。
こうしたなかで経済参考報は、「短期資金の供給は預金準備率引き下げの代替にはならない」と指摘。資本の流出が続いている状況には、預金準備率引き下げを通じて、流出した資本を補う必要があるほか、景気安定のためにも、同引き下げが必要との見解を示した。
また、「預金準備率の引き下げがさらなる人民元安を招く」との見方も否定。「為替レートの安定は、市場の経済見通しや為替政策そのものによって決められる部分が大きく、預金準備率とは直接関係がない」と指摘した。
さらに、リバースレポで購入した債券は春節明けには売り戻す必要があり、大規模な資金を吸収することになる。その際には、預金準備率引き下げの必要性は一段と高まるという。

【亜州IR】

《ZN》

 提供:フィスコ

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