市場ニュース

戻る
 

【通貨】今日の為替市場ポイント:ドル・円は主に121円台で推移か、日銀マイナス金利導入の影響残り円売り継続も


1月29日のドル・円は、日本銀行によるマイナス金利導入を意識して東京市場で118円50銭から121円42銭まで急騰。欧米市場では原油高や株高を意識してドルは121円69銭まで買われており、121円13銭で取引を終えた。

本日2月1日のドル・円は主に121円台で推移か。日本銀行によるマイナス金利導入の影響は残されており、リスク選好的な円売りがただちに縮小する可能性は低いとみられる。

日本銀行は29日に開いた金融政策決定会合で、当座預金にマイナス金利を導入する新たな金融緩和策を導入した。同日の欧米市場ではこの決定を受けて株高・円安の相場展開となっている。市場参加者の間からは「マイナス金利の導入は想定外だった」との声が多く聞かれた。

市場関係者の間では、マイナス金利が適用される一部の当座預金(政策金利残高)がすみやかにゼロになる可能性は低いとみられている。また、市場関係者の一部は、日銀は今年後半に政策金利残高に対する金利を-0.5%程度まで引き下げると予想しており、金融機関の収益が圧迫されることは避けられないと懸念している。個人預金の残高減少につながるとの見方もある。

マイナス金利の適用は金融機関の収益減少につながる措置となりうるため、各銀行は積極的にリスクを取って貸出や投資を増やすことは難しいとみられる。マイナス金利の適用が金融市場や実体経済に与える影響については予断を許さない状況がしばらく続くことになりそうだ。

《SY》

 提供:フィスコ

株探からのお知らせ

    日経平均