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【経済】カルフール、中国店舗の業績悪化で外国人リストラか


仏系量販店カルフール(中国名:家楽福)の中国店舗で働いていたフランス人元従業員が、「業績悪化により不当なリストラをされ、退職を余儀なくされた」と訴えている。「赤字に陥った店舗に高い賃金で勤めていたため、台湾の店舗に異動させられ、賃金は移動前の半額に減らされた」との内容だ。
26日付広州日報によると、この元従業員の訴えについてカルフール側は「従業員本人の成績に会社が満足できなかったため、昨年6月に異動させた。台湾でも同様の職に就かせた」と説明している。中国店舗の業績悪化との関係性は示さなかった。
ただ実際、カルフールの中国店舗の売上高は減少が続いており、昨年第4四半期には前年同期比で13.5%の大幅な落ち込みを示した。中国では閉店も相次いでおり、2014年に8店舗、15年に18店舗が市場から姿を消した。
中国ではインターネット通販が急成長するなか、実店舗の売り上げが落ち込む傾向が強まっている。国内に拠点を構える大型小売企業100社の売上高は、15年に前年比で0.1%減少した。これら企業の売上高は11年に前年比22.6%増、13年には同10.8%増と2桁成長を維持していたが、14年に同0.4%増と急失速し、ついにマイナス成長に転じた。
一方、ネット通販の国内市場規模は15年に、前年比37.2%増の3兆8000億人民元(約68兆3000億円)へと膨らんでいる。インターネットの普及に伴い、これまで実店舗を主に使っていた中高年層がスマートフォンなどを通じたネット通販を利用し始めたことも、実店舗の売上高に大きく影響した。

【亜州IR】

《ZN》

 提供:フィスコ

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