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【市況】27日の中国本土市場概況:上海総合0.5%安と続落、一時4%超の下げ


27日の中国本土マーケットは値下がり。主要指標の上海総合指数は前日比14.23ポイント(0.52%)安の2735.56ポイントと続落した。一時は4%超下げ、約1年2カ月ぶりに心理的節目の2700ポイントを割り込んでいる。上海A株指数も下落し、14.95ポイント(0.52%)安の2862.75ポイントで引けた。外貨建てB株相場は小幅安。上海B株指数が0.22ポイント(0.06%)安の341.15ポイント、深センB株指数が0.31ポイント(0.03%)安の1131.57ポイントで終えた。

出来高の縮小傾向を背景に、中国マーケットには先行き不安が強まっている。信用取引の反対売買に伴う売りも出た。信用取引の買い残は、このところ持続的に減少しつつある。上海総合指数は前日に約1年2カ月ぶり安値に落ち込んだだけに、朝方は自律反発狙いの買いが先行したものの、程なくマイナスに転じた。

中国農業銀行(601288/SH、1288/HK)で先ごろ発覚した行員の手形横領事件を重視し、銀行当局が銀行業務の監督強化に乗り出す??との観測もマイナス。この事件では、不正に入手した資金が株式投資に利用されていたとされるため、出所に“後ろめたい”ところのある資金が市場から逃避しているとの憶測も流れた。

業種別では、インフラ関連株がさえない。発電設備の上海電気集団(601727/SH)が2.3%安、ゼネコンの中国中鉄(601390/SH)が1.7%安とそろって続落した。空運株も急落。原油相場の持ち直し期待が強まるなか、燃油コストの低減効果が弱まるとみられた。ITハイテク関連株や消費関連株、自動車株、発電株、建材株なども安い。マーケットの停滞が逆風となる証券株や保険株も下げた。

半面、原油市況高を材料に石油関連株は急伸。中国石油天然気(601857/SH)が2.8%上昇した。過剰生産能力の解消に当局が本腰を入れるなか、鉄鋼株や石炭株の一角も物色されている。銀行株の一角も引けにかけて上昇。時価総額の大きい銘柄の買いで、上海総合指数は終盤に入り一時プラス圏に浮上する場面もみられた。ベンチャー企業で構成される深セン創業板指数は一時5.31%下落したものの、プラスに転じ、0.17%高と反発して引けている。

【亜州IR】

《ZN》

 提供:フィスコ

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