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【特集】フリービット Research Memo(7):通期見通しは期初予想を据え置くが上振れの可能性が高い


■2016年4月期見通し

フリービット<3843>は2016年4月期会社予想に関しては、第2四半期決算がおおむね計画どおりとなっていることから、期初予想(売上高27,000百万円、営業利益1,500百万円)を据え置いた。

弊社では、据え置かれた会社計画は保守的で上振れる可能性が高いと見ている。まず、売上高をセグメント別に見ると、モバイル事業を除いて第2四半期の通期計画に対する進捗率は50%を超えており、いずれのセグメントも計画以上になる可能性が高いと考えらえる。一方、利益に関してもモバイル事業を除いて進捗率は50%以上となっており、売上高同様に計画を上回る可能性が高いと見られるためだ。

ブロードバンド事業の進捗率は、売上高50.6%、利益61.6%。これまで既存固定回線の売上減少とそれに伴う利益減が足かせとなっていたが、マンションISP事業の好調、DTIの個人向けISPも「DTI光」や「DTI with ドコモ光」のコラボ商品提供開始によるユーザー数の拡大に加えて、ギガプライズがフォーメンバーズとの資本及び業務提携を行った効果が顕在化すると予想されることから、下期も堅調が続くと予想する。

フルスピードのアドテクノロジー事業の進捗率は、売上高55.8%、利益50.1%。システム開発の1フェーズが完了し2016年4月期より本格的な営業を開始したAdMatrix DSPサービスの売上が好調となっていることに加えて、10月に事業譲受したスマートフォン向けアドネットワーク事業やアイレップとの業務提携などの効果が上乗せ要因として働く可能性があると考えられ、下期も計画を上回る可能性が高いと予想する。

一方、売上面で計画を大きく下回ったモバイル事業については、1)11月に新端末TONE m15を投入した効果が顕在化すると予想されることや、入学、就職の3、4月の需要期を控えている、2)プリペイドSIMやDTI SIMの拡大が予想される、などを考慮すると、悲観する必要はないとみる。利益についても改善トレンドが継続しており、TONE(m15)の投入効果などにより売上高の拡大が鮮明になれば、早晩黒字転換する可能性が高いと予想する。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正)

《HN》

 提供:フィスコ

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