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【特集】城南進学研究社 Research Memo(4):中長期的な成長分野として英語教育を挙げている


■部門別動向

(4)映像授業「マナビス」部門

映像授業「マナビス」部門は、城南進学研究社<4720>がFCオーナーの立場で大手予備校河合塾が展開する「河合塾マナビス」の教室を運営する事業だ。河合塾マナビスは全国で251校を展開している(12月12日現在)が、同社はその中で11校をFCとして展開している。

マナビス部門は予備校部門が生徒数減少に直面するのを横目に、入学者数を堅調に伸ばしている。自分のペースで授業を進めたいというニーズにマッチしていることがその理由と考えられる。同社は2015年3月に湘南台校(神奈川)、6月に大泉学園校(東京都練馬区)を開校した。その影響もあるが2016年3月期第2四半期の入学者数は1,410人で前年同期比21.7%増となった。売上単価も今第2四半期は前年同期比11.0%増となった。

映像授業分野では、東進ハイスクールが先発で業界トップの地位にある一方、マナビスは後発で2位グループの位置にある。それだけマナビス陣営にとっては成長余地があるとも言える。同社自身もマナビスの出店意欲は旺盛で、今下期にはさらに1校の開校を予定している。

(5)児童英語教育部門

同社は2013年に(株)ジー・イー・エヌを子会社化(株式保有比率75%)して幼児・児童を対象とした英語教育事業に進出した。ジー・イー・エヌの特徴はフォニックス・メソッド「Zoo-phonics」を取り入れた英語教育にあり、「ズー・フォニックス・アカデミー」を直営とFCで展開している。同社もFCとして南浦和校と自由が丘校を運営している。

今第2四半期における進展としては、たまプラーザ校の開校がある(9月)。同校はジー・イー・エヌの直営校で、1歳児からのベビークラス、イングリッシュ・プリスクール、幼稚園児クラス、小学生クラスをそろえている。たまプラーザ校の開校で、ズー・フォニックス・アカデミー直営・FC合わせて全国20校となった。

同社は中長期的な成長分野として英語教育を挙げており、この分野の強化を図っている。国民の英語力強化は国の教育行政の中でも大きな位置を占めており、今後も英語教育のニーズが強い状況が続くとみられるためだ。中高生は学校の授業や受験勉強と重なるが、小学生以下と大学生以上の領域のカバーが課題だった。このうち小学生以下についてはジー・イー・エヌの子会社化で橋頭堡を築いたことになる。同社自身は現在、FCとして2校を展開しているが、これをさらに拡大していく意向を示している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)

《YF》

 提供:フィスコ

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