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【市況】20日の香港市場概況:ハンセン3.8%安と大幅反落、エネルギー関連株などが主に売られる


20日の香港市場は大幅に値下り。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比749.51ポイント(3.82%)安の18886.30ポイント、本土企業株で構成されるH株指数が362.36ポイント(4.33%)安の8015.44ポイントとそろって反落した。ハンセン指数は約3年半ぶりに節目の19000ポイントを割り込み、H株指数は約6年10カ月ぶりの安値水準に低迷している。売買代金は922億7000万香港ドルに増加した(19日の売買代金は829億9700万香港ドル)。

内外環境の不透明感で、投資家のセンチメントが冷え込む。香港ドルの対米ドル相場が連日で下落し、約8年5カ月ぶりの香港ドル安水準を付けたことが嫌気された。香港ドルの下落基調を背景に、投資資金が流出していると懸念されている。昨夜の原油相場が一時、約12年4カ月ぶりの安値を付けたこともマイナス材料。国際通貨基金(IMF)が19日、世界経済の2016年成長見通しを下方修正(3.6%→3.4%)したことも不安視されている。

ハンセン指数の構成銘柄は全面安。業種別では、エネルギー関連株の下げが目立つ。石油大手3社の中国石油化工(386/HK)が7.0%安、中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が6.1%安、中国石油天然気(857/HK)が6.0%安、天然ガスの昆侖能源(135/HK)が6.5%安で引けた。海洋石油に関しては、同社が19日引け後、2016年の経営戦略を発表し、原油・天然ガスの生産目標を15年実績を下回る規模に設定したことも売り材料視されている。減産目標の設定は1999年以来、17年ぶりという。マカオ・カジノ株も急落。銀河娯楽集団(27/HK)が7.6%安、金沙中国(928/HK)が6.3%安と値を下げた。

H株指数の構成銘柄もすべて下落。なかでも、インフラ関連株が安い。鉄道建設の中国中鉄(390/HK)が8.3%、交通インフラ整備の中国交通建設(1800/HK)が6.0%、セメント中国大手の安徽海螺セメント(914/HK)が6.4%、鉄道車両最大手の中国中車(CRRC:1766/HK)が6.3%ずつ値を下げた。本土株安による運用益の縮小を警戒し、保険株も軒並み急落している。

【亜州IR】

《SY》

 提供:フィスコ

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