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2016年01月20日14時06分

【市況】日経平均は昨年来安値更新、年前半は方向転換も、年後半に向けた上昇ストーリー


2016年相場は波乱の幕開けとなった。日経平均は大発会から連続安記録は6営業日でストップしたが、その後も下落基調が続き、18日には一時16700円を割り込み、チャイナショックに見舞われた昨年9月安値を割り込んでいる。足下では日銀総裁の「現時点で追加緩和の考えない」といった発言のほか、政府サイドからはリップサービスさえも聞かれない状況であり、リスク資産の圧縮の流れが落ち着くのを見極めることになろう。昨年末の上昇によって好スタートが期待されていた2016年相場だが、方向転換を余儀なくされつつある。

中国をはじめとする新興国の低迷、商品価格の下落、米金利上昇といった外的要因により、18日時点で日経平均は12%下落、TOPIX11%下落した。急ピッチの下げに対する自律反発の可能性はあるが、明確な底入れについては、外的要因が落ち着きをみせてからとなる。需給面においては、海外勢による売りが継続している。世界第2位の原油消費国である中国の景気不安に加え、イランの制裁解除によって原油価格の下げが止まらない。サウジアラビアやクウェートといった石油原産国などの政府系投資ファンドによる資産圧縮の動きも続いているとみられている。

原油安や為替市場での円高により、企業業績に対する警戒感が高まっている。過度な警戒感の高まりにより、バリュエーション面では割安感があると考えられるが、国外の不安定なマクロ情勢が続きそうなことから、積極的な押し目買いは入りづらい需給状況である。一方で、足下の株価下落は、企業経営者の立場からは「自社株買いを実施する契機」と捉えることができるとの見方もある。ROE基準に抵触する可能性がある企業は、自社株買いを行ってROEを改善させる行動をみせてくる可能性がある。個別では底堅さが意識されてくることになりそうだ。

年度替わりまでは、大きなトレンドが出難く、決算対策に伴う売りなども警戒されやすい。そのため、3月末までは慎重姿勢が続こう。米国の利上げについては、米連邦準備制度理事会(FRB)は3月の連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げがコンセンサスとなる。一方で、日銀による追加緩和は早くて4月との見方がされている。新年度入りによる年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)への資金流入も意識されやすく、その後の決算で企業業績に対する過度な警戒感が払拭される可能性があり、割安修正に向かわせよう。参院選に向けて政策期待なども再燃しやすい。

年後半については、翌年に控えている消費増税への警戒が高まるなかで、11月にも日銀の追加緩和が意識されてくるため、年末高に向けたトレンドは期待される。

《TM》

 提供:フィスコ

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