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【市況】後場に注目すべき3つのポイント~下げ渋るが底入れ感にはつながらず


 


18日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・下げ渋るが底入れ感にはつながらず
・ドル・円は117円22銭付近、株安に対する過剰な警戒感は低下
・ソフトバンクG<9984>、Fリテ<9983>、ファナック<6954>で日経平均を約77円押し下げ


■下げ渋るが底入れ感にはつながらず

日経平均は大幅に続落。333.01円安の16814.10円(出来高概算12億2000万株)で前場の取引を終えている。15日の米国市場では、NYダウは一時500ドルを超える下落場面があった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比355円安の16795円をつけており、これにさや寄せする格好から17000円を下回って始まった。その後も下げ幅を広げており、一時16665.05円まで下げている。

ただ、昨年9月のチャイナショックに見舞われた安値を割り込んだことで、値ごろ感も台頭。上海指数は昨年来安値更新後に下げ渋りをみせていることから、日経平均は主力株中心に下げ幅を縮めており、16954.92円まで戻す場面もみられた。セクターでは33業種全てが下げており、鉄鋼、情報通信、その他製品、証券、石油石炭が弱い。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が9割を占めている。

日経平均は一時480円を超える下げとなったが、その後は下げ渋る展開となっている。ただし、上海指数を睨みながらの展開であるほか、18日の米国市場がキング牧師生誕記念日で休場となるため、海外勢のフローは限られている状況であろう。先物主導によるインデックスに絡んだ商いによって下げ渋りをみせてきたとしても、底入れ感にはつながりそうにない。

値上がり率上位にはインフォテリア<3853>、リアルコム<3856>などマザーズ銘柄となり、個人主体の売買は中小型株などへ向かいやすい。資金の逃げ足の速さによる値動きの荒さには注意する必要があろうが、フィンテックなどテーマ株の循環物色もみられよう。その他、決算など個別材料を手掛かりとした冷静な動きも意識される。

(株式部長 村瀬智一)


■ドル・円は117円22銭付近、株安に対する過剰な警戒感は低下

ドル・円は117円22銭付近で推移。日経平均株価の下げ幅縮小を意識してドルは一時117円36銭まで買われた。日経平均株価は333円安で前場の取引を終えており、中国本土株は下落しているが、現時点で株安に対する過剰な警戒感は低下しているようだ。ここまでのドル・円は116円70銭から117円36銭で推移。

ユーロ・ドルはもみあい、1.0892ドルから1.0928ドルで推移。ユーロ・円はやや下げ渋り、127円47銭から127円94銭で推移。

12時29分時点のドル・円は117円22銭、ユーロ・円は127円73銭、ポンド・円は167円34銭、豪ドル・円は80円95銭で推移している。

(為替・債券アナリスト 吉池威)


■後場のチェック銘柄

・ソフトバンクG<9984>、Fリテ<9983>、ファナック<6954>で日経平均を約77円押し下げ
・新規買い推奨の東京応化<4186>や、目標株価引き上げのいちご<2337>、ハーモニック<6324>しっかり
・原油安のメリットを享受するセクターを見直す動き


☆後場の注目スケジュール☆

<国内>
・13:30 11月鉱工業生産確報(速報値:前月比-1.0%)
・13:30 11月第3次産業活動指数(前月比予想:-0.7%、10月:+0.9%)
・14:00 1月日銀地域経済報告

<海外>
・米国休場(キング牧師誕生日)

《SY》

 提供:フィスコ

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