市場ニュース

戻る
 

【経済】NYの視点:【1/12IMM】円買い持ち3年ぶり高水準、中国GDP、ECB、米CPI/住宅関連指標に注目


シカゴIMM、投機・投資家筋のポジションで1月12日付けのネットの円の買い持ち高は2012年10月以来で最大となった。

チャイナショックや新興諸国経済の混乱で世界経済のリセッション(景気後退)懸念が広がり、米国経済への影響も避けられないとの見方も強まった。追加利上げ観測も大きく後退。26-27日に連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、連邦準備制度理事会(FRB)はブラックアウト期間入りするため高官らの講演は予定されていない。住宅関連、消費者物価指数(CPI)で引き続き追加利上げの可能性を探る展開となる。また、米国金融の決算も注目材料。

さらに、世界経済への見通しを左右する中国10?12月期の国内総生産(GDP)の結果、欧州中央銀行(ECB)の定例理事会、ドラギ総裁の会見、また、スイス、ダボスで開催される世界経済フォーラムでの各国指導者や企業高官の発言に注目が集まる。欧州中央銀行(ECB)は12月に追加緩和を実施後、今月の会合では政策金利を据え置く見込み。ただ、ユーロ圏のインフレは依然下向きであることから、会合後に予定されている会見でドラギ総裁が果たして追加緩和の実施を示唆するかどうかに焦点が集まる。

米国経済は70%を消費が占める。注目されていた米国の小売売上高の12月分は前月比0.1%減と市場の予想通り、9月来の減少となった。2015年年間の伸びは2.1%増と景気後退時2009年以来で最低の伸びに留まった。また、国内総生産(GDP)の算出に用いられるコントロールグループ、自動車、建材、食品、ガソリンを除いたコア小売は前月比0.3%減と、予想外に4月来のマイナスに落ち込んだ。下落率は2月来で最大。原油安にもかかわらず悲観的な結果となった。景気や政策への不透明感に消費者は可処分所得を消費より貯蓄にあてている。

消費は過去数四半期にわたり堅調だったため、ドル高や世界経済鈍化の影響を受けて不調だった製造業を支えてきたが、製造業に加えて消費の落ち込みは2016年の経済成長を抑制することになる。弱い小売や在庫指標を受け、ゴールドマンサックスのエコノミストは米国10-12月期国内総生産(GDP)見通しを従来の1.4%成長から1.1%成長に引き下げた。


●世界経済フォーラム
20日:スイス、ダボスで世界経済フォーラム開催

●米国
20日:12月消費者物価指数(CPI):予想前月比0(11月0)、12月住宅着工件数:予想前月比+2.2%、119.9万件(11月117.3万件)、
22日:12月中古住宅販売:予想前月比+9.2%、520万戸(476万戸)

●欧州
21日:欧州中央銀行(ECB)定例理事会:予想:政策据え置き、ドラギECB総裁記者会見

●中国
19日:10-12月期国内総生産(GDP):予想前年比+6.9%(7-9月期+6.9%)、12月鉱工業生産:予想前年比+6.1%(11月+6.1%)、小売売上高:予想前年比+11.3%(11月+11.2%)

●日本
18日
・黒田日本銀行総裁講演
・日銀、地域経済報告を公表

●地政学的リスク
ウクライナ紛争
ガザ紛争
イラク、イスラム過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」
シリア
イエメン


【IMM】

*日本円
ネット・円買い持ち:+ 25,266(1/12)←円買い持ち:+4,103(1/5)(直近ネット円買い持ち最高水準:08年3/25+65,920、04年2/6+64499)(過去最高ネット円売り持ち高:07年6/26-188,077)

*ユーロ
ネット・ユーロ売り持ち:-146,451(1/12)←ユーロ売り持ち:-160,643(1/5)(07年5/15:+119,538過去最高買い持ち高、10年2/9-57,152過去最高の売り持ち高)

*ポンド
ネット・ポンド売り持ち:-30,521(1/12)←ポンド売り持ち:-30,496(1/5)(07年7/22:直近ネット買い持ち高最高水準+98,366)

*スイスフラン
ネット・スイスフラン買い持ち:3,324(1/12)←スイスフラン買い持ち:3,620(1/5)(過去最高スイスフランネット売り持ち高:07年6/19:-79,331)

*加ドル
ネット・加ドル売り持ち:-59,214(1/12)←加ドル売り持ち:-60,130(1/5)(直近ネット買い持ち高最高水準:07年10/12+83001)

*豪ドル
ネット・豪ドル売り持ち:-23,043(1/12)←豪ドル売り持ち:-13,761(1/5)

《NO》

 提供:フィスコ

株探からのお知らせ

    日経平均