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【市況】<週末コメント> ─ 来週の相場展望 ─ 2016年1月15日

 今週の日経平均終値は17147円11銭、前週末比550円85銭安でした。

 先週の下放れ的な週足大陰線が響いてしまい、日経平均は今週も下げを継続してしまいました。昨年9月の安値(1万6901円)に接近したところでなんとか下げ渋ってはいますが、今週の週足のローソク足実体(寄り付き~終値の部分)が昨年9月安値時の足のヒゲ(終値~安値の部分)の部分を埋めてきているため、今回の方がこの価格帯における売り圧力が強めである様子が窺えます。一時的かもしれませんが瞬間的な底割れシナリオも持って見ておくべきでしょう。今、企業業績は三方向から利益減少圧力を受けています。1つは中国・新興国経済の減速による外需の減少、2つは原油・資源安による減損損失の拡大、3つは想定為替レート120円を上回る足元の円高です。他国に比べた日本株の業績面からの割安感はかねてから指摘されていましたが、最近は日経平均の1株当利益の減少(ここ1カ月で5%減少)に表われているように、輸出企業や商社など資源関連企業の減額が影響を及ぼし始めています。株価が下げてもPERなどの割安感が出にくくなってしまえば、株価レンジ一段の切り下げの元にもなるでしょう。相場はその辺りにも警戒感を抱いているようです。短期のテクニカル面ではいつ反発に転じても不思議ではない状況ですが、業績や外部環境の不透明さを踏まえれば、もうひと波乱起きる可能性もシナリオに入れて対処したい局面です。来週は中国のGDPや鉱工業生産など注目経済指標が19日に多数発表されます。それまでは様子見が無難でしょう。(ストック・データバンク 編集部)

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