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【特集】プラザクリエイト Research Memo(7):16/3期2Qは増収、損失計上となるが想定の範囲内


■業績見通し

(1) 2016年3月期第2四半期決算

プラザクリエイト<7502>の2016年3月期第2四半期は、売上高8,404百万円(前年同期比6.3%増)、営業損失726百万円(前年同期は413百万円の損失)、経常損失910百万円(同438百万円の損失)、当期損失994百万円(同452百万円の損失)での着地となった。同社は2016年3月期第2四半期について業績見通しを開示していないため、厳密な期初予想との比較はできないが、同社自身は今第2四半期の業績について、想定の範囲内としている。

セグメント別内訳を見ると、プリント事業で経常損失846百万円を計上した。前年同期との比較では、損失が348百万円拡大した。この内訳はVPJの持分法投資損失拡大が134百万円、フォト&モア化のリニューアル費用の影響額が約150百万円、残りが撮影スタジオ「スタジオパレット」の新規展開にかかる費用だった。

モバイル事業は56百万円の経常損失となり、前年同期比132百万円の損失拡大となった。この内訳は約30百万円がスリーエヌ買収にかかる費用で、残りの約100百万円がキャリアショップの新規出店(7店舗)にかかる費用増加の影響だった。

(2) 2016年3月期通期の考え方

同社は2016年3月期通期の業績予想について、「当期損失が8億円の可能性」としている。このガイダンスは期初から変更はないが、内容については、弊社の想定において、第2四半期決算を踏まえて期初から修正点が出てきている。

プリント事業は2016年3月期通期のリニューアル店舗数を約220店へと引き下げた。期初の段階では250店~300店を想定していた。一方で、1店舗当たりのリニューアル損失が当初予想したほど費用・工期を圧縮できていない。その結果、本来のプリント事業から生じる経常損失は従来予想と同じ300百万円~400百万円とみている。

VPJからの持分法投資損失は500百万円で従来から変更はない。これはセグメント別内訳ではプリント事業に配賦される。

モバイル事業は、期初の段階では自社による新規出店を10店と想定した。第2四半期実績は7店舗で、下期分として5店舗確定しているため、計12店舗に修正した。1店舗当たりの経常損失を15百万円として、その分だけモバイル事業の経常利益見通しを引き下げた。M&Aによる5店舗の取得については、直接的な買収費用が30百万円ほど第2四半期に発生したが、下期の収益貢献とのれん代償却などを考慮して、収益インパクトは中立と想定した。

その結果、経常損失合計値は期初想定よりも30百万円引き下げて660百万円~760百万円と弊社では試算している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)

《HN》

 提供:フィスコ

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