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【経済】香港ドルが急落、株安・アジア通貨安で資金流出加速か


14日夜の外国為替市場で、香港ドルの対米ドルレートが急落し、約4年ぶりの香港
ドル安・米ドル高水準を付けた。朝方の時点で、1米ドル=7.77香港ドル近辺まで下
落していたが、夕方に欧州株が安く始まると、香港ドルの下げ足も加速。一時は
7.7895香港ドルまで下落し、前日比での下落率は0.36%に達した。この下落率は、
1990年8月の湾岸戦争勃発時に記録した0.39%以来の大きさ。現地時間の15日午前1時
時点では、1米ドル=7.7858香港ドルの水準で推移している。
域内株式相場の下落やアジア通貨安の進行に伴い、資金流出が加速しているよう
だ。足元の香港株式市場では、主要指数のハンセン指数が約3年4カ月ぶりの安値水準
まで下落。年初来の下落率は10%近くに達した。また、米国との金利差拡大を受け、
裁定取引(アービトラージ)も活発化しているという。
米ドルペッグ制を採用している香港では、許容変動幅が1米ドル=7.75~7.85香港
ドルに設定されている。この上限または下限に接近した場合、中央銀行に相当する香
港金融管理局(HKMA)が為替介入を行う仕組みだ。香港ドルの対米ドルレートは昨年
末の時点で、1米ドル=7.75香港ドル近辺で推移していたが、今年に入って香港ドル
安が進行している。

【亜州IR】

《ZN》

 提供:フィスコ

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