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【市況】後場に注目すべき3つのポイント~全面安商状のなか、値動きが軽く需給状況も良好な銘柄に資金集中


14日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・全面安商状のなか、値動きが軽く需給状況も良好な銘柄に資金集中
・ドル・円は117円59銭付近、株安などでリスク回避
・日経平均採用銘柄ではTDK<6762>、ニコン<7731>のみプラス


■全面安商状のなか、値動きが軽く需給状況も良好な銘柄に資金集中

日経平均は大幅に下落。647.55円安の17068.08円(出来高概算12億1000万株)で前場の取引を終えた。13日の米国市場では原油先安感が根強く、NYダウは364ドル安と大幅に下落。シカゴ日経225先物清算値は大阪比490円安の17210円だった。これにさや寄せする格好から幅広い銘柄に売りが先行すると、日経平均は前日の上昇部分を帳消しにした。

その後も中国・上海市場の下げが投資家のセンチメントを悪化させており、模様眺めムードの中、インデックス売買によって下げ幅を拡大。一時17004.12円と17000円割れ寸前まで下げ幅を広げている。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1800を超えており、全体の9割を超えている。セクターでは33業種全てが下げており、鉱業、医薬品、卸売、保険、石油石炭が4%を超える下落となった。

日経平均は節目の17000円割れは回避しているものの、中国や原油相場の動向を睨みながらの展開のため、たとえ節目を割り込んだとしても外部要因次第といったところであろう。押し目買い等が入りづらい需給状況の中でインデックス売りや換金売りに押されているため、トレンドが強く出やすい状況である。そのため、値ごろ感や昨年9月安値とのボトム形成といったチャートでの押し目買いポイント等なども意識されやすいが、明確な底入れを確認したいところであろう。

物色は個別に材料が出ている銘柄での値幅取り狙いが中心になりやすい。テーマ物色もみられるが、物色対象の広がりに期待しづらいため、値動きが軽く需給状況も良好な銘柄に、より集中することになりそうだ。

(株式部長 村瀬智一)


■ドル・円は117円59銭付近、株安などでリスク回避

ドル・円は117円59銭付近で推移。株安や原油安でリスク回避の動きが広がった。

ドル・円は前日海外市場から下落基調となっている。原油安や米株安を受け、リスク回避の動きから日経平均株価は前日比600円超下落。ドルは117円30銭まで値を切り下げた。

ランチタイムの日経平均先物は軟調だが、上海総合指数の下げ幅は縮小しており、プラス圏に反発する可能性がある。このため、東京株安は午後の取引で一服する可能性はあろう。

12時37分時点のドル・円は117円59銭、ユーロ・円は127円90銭、ポンド・円は169円38銭、豪ドル・円は81円65銭で推移している。

(為替・債券アナリスト 吉池威)


■後場のチェック銘柄

・日経平均採用銘柄ではTDK<6762>、ニコン<7731>のみプラス
・ファーストリテ<9983>、ファナック<6954>で日経平均を約93円押し下げ
・新規買い推奨の東祥<8920>しっかり、投資判断引き上げのNTTドコモ<9437>は下げ幅限定的

☆後場の注目スケジュール☆

<国内>
・特になし

<海外>
・特になし

《SY》

 提供:フィスコ

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