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【市況】目先底を見極める展開、住友商事に対する市場の反応に関心/オープニングコメント


 14日の日本株市場は波乱含みの展開になりそうだ。13日の米国市場では原油先安感が根強く、NYダウは364ドル安と大幅に下落。この流れを受けてシカゴ日経225先物清算値は大阪比490円安の17210円をつけている。これにさや寄せする格好から幅広い銘柄に売りが先行することになり、今年初の上昇をみせた日経平均は、前日の上昇部分をあっさり帳消しにすることになりそうである。

 また、住友商<8053>は13日、ニッケル開発の投資回収が見込めなくなり、16年3月期に約770億円の減損損失を計上すると発表。資源安の影響等への警戒感が拡大する可能性もあり、住友商事に対する市場の反応を見極めたいところ。

 日経平均は前日の上昇については自律反発の域との見方であり、週足の一目均衡表の雲下限までの回復で、目先的な達成感も意識されやすいところであった。一方で17000円割れへの警戒感は根強く、目先底を見極める展開が続きそうである。

 ただ、年初からの大幅な下げによって買い方の需給整理は進捗している。昨年後半から売買を手控えていた投資家にとっても、そろそろ押し目拾いを意識してくる水準であろう。中国の動向など不透明要因は直ぐさま払拭することはなさそうだが、中国政府主導による金融安定策への期待が、下支えになりそうだ。

 さらに、月末の日銀の金融政策決定会合への思惑等と高まりやすく、売り込みづらくさせてくると考えられる。楽観視は出来ないが、売り一巡後の底堅さを見極めたいところ。
《AK》

 提供:フィスコ

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