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【経済】中国のチャルコが山西子会社の生産一時停止か、1.3万人が失職の恐れ


業績不振の続く中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が第1四半期(1~3月)に、山西省子会社の減産に踏み切るもようだ。同省河津市に拠点を置く山西分公司は、チャルコ傘下で最大の生産規模を持つアルミメーカー。一部減産または生産の全面停止を予定しているという。これに伴い、1万3000人が職を失う恐れがあるようだ。現地メディアが9日伝えた。
アルミ相場の下落を受け、山西分公司は第1四半期に1億6200万人民元(約29億円)の赤字を計上。製品価格の下落で採算が悪化するなか、生産を停止することでこれ以上の赤字を食い止めたい考えだ。ただ、同社が生産停止に踏み切ることで、原料輸送などを手がける周辺企業が閉鎖の危機に直面すると懸念されている。
山西分公司のアルミ年産能力は250万トン。2015年の生産量は240万7000トン、売上高は51億4800万人民元だった。なお、ロンドン金属取引所(LME)のアルミ価格は今年に入り、1トン=1500米ドル割れの水準まで下落。中国の景気減速懸念などが背景で、昨年初からの累計下落率は20%以上に達している。
チャルコの15年1~9月期の業績(中国会計基準)は、売上高が前年同期比9.1%減の952億7402万人民元、純損益が9億3143万人民元の赤字と厳しい内容だった。非経常損益を控除すると、純損失は28億8000万人民元まで拡大する。
同社は酸化アルミ(アルミナ)と電解アルミ(金属アルミニウム)を生産する。アルミナでは国内市場をほぼ独占。14年通年の国内生産量はアルミナが1202万トン、アルミニウムが338万トンに上った。深セン上場の焦作万方アルミ(000612/SZ)など、同業他社にも出資している。業績悪化を受け、13年6月以降に資産リストラ着手。赤字のアルミ加工子会社8社、酸化アルミニウム生産ライン・関連資産などを親会社に譲渡した。

【亜州IR】

《ZN》

 提供:フィスコ

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