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【市況】来週の株式相場見通し=海外要因に反応し波乱展開、反発に転じれば大幅な戻りも

 来週(12~15日)の東京株式市場は、世界同時株安の後遺症が尾を引くなか、中国をはじめとした海外株式市場や外国為替相場に敏感に反応し乱高下する展開が予想される。日経平均株価の想定レンジは、1万7200~1万8500円と予想する。

 日経平均株価は、年初から5日続落と異例の展開となり、合計の下落幅は1335円に達している。騰落レシオ25日移動平均は62.90%(8日現在)と、売られ過ぎの目安とされる70%を大きく下回っており、自律反発期待が高まっていることも確かだ。

 ただ、外国為替市場で円相場が一時1ドル=117円台半ばをつけるなど急ピッチな上昇傾向にあることから、市場関係者のあいだでは自動車、電機、機械など主力輸出関連企業の17年3月期の業績動向への不安感も浮上しており、判断を難しくしている。

 市場関係者からは「年初からの極端な下落局面のなか、カラ売りが一気に増大してきた。何かのきっかけで上昇転換が確認されれば、買い戻しが一気に噴出して、予想外の大幅な戻りが実現する可能性もある」との見方も出ていた。

 日程面では、12月の景気ウォッチャー調査、11月の国際収支、12月の消費動向調査(12日)、12月のマネーストック(13日)、11月の機械受注、12月の国内企業物価指数(14日)に注目。海外では、北米国際自動車ショー(11~24日)、オバマ米大統領が一般教書演説(12日)、中国12月の貿易収支、米12月の財政収支(13日)、米12月の輸入物価指数(14日)、米12月の鉱工業生産・設備稼働率・小売売上高・生産者物価(15日)が焦点となる。(冨田康夫)

出所:株式経済新聞(株式会社みんかぶ)

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