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【特集】MRT Research Memo(6):2016年3月期と2017年3月期は成長加速に向けた投資フェーズ


 


■業績動向

(1) 2016年3月期会社予想と取り組み

MRT<6034>が5月12日に発表した2016年3月期会社予想は、売上高が前期比20.3%増の1,000百万円、営業利益は同3.7%増の180百万円と、2ケタ増収ながら利益はほぼ前年並みの水準にとどまる内容となった。これは、2016年3月期と2017年3月期を成長のための投資期間と位置付け、既存事業の拡大と新規事業創出のために積極的な成長投資を行う計画であることによる。

売上高が伸びるのは、手数料率の改定、地方拠点の開設効果などにより非常勤医師紹介サービスが前期比24.7%増の808百万円と順調に拡大すると予想していることが主要因。

具体的な成長のための取り組みとして、主力事業である非常勤医師紹介サービス拡大のベースとなる医師会員数増加を図るため、今年3月に開設された名古屋営業所、9月に開設された大阪営業所に続き地方の営業拠点を拡充するほか、医療、ヘルスケア関連企業との業務提携、医療情報プラットフォームの構築及びメディア拡充などを行う計画。

既存事業拡大の主要な取り組みとして、9月に大阪営業所を開設、関西エリアでの営業拠点を整備(5年後の関西地区での医師紹介件数5万件を目指す)した。更に、認知度向上による登録医療機関数及び医師会員数の全国規模での増加を狙い、9月に健康コーポレーション<2928>グループのRIZAP(株)、11月にリクルートホールディングス<6098>グループの(株)リクルートメディカルキャリアと業務提携している。

一方、新規事業創出に関しては、4月に(株)リボルバーと医師がヘルスケア情報を発信するメディア「Good Doctors」の立上げで業務提携したほか、6月には(株)メドレーと新たな事業機会の創出、市場創造を目的として資本・業務提携を行った(同社出資額66.5百万円)。さらに、8月には(株)エム・ビー・エスが研究開発する「指先採血検査」を軸に両社の持つネットワークを相互有効活用した医療・ヘルスケアサービスの共同開発を目的に資本・業務提携(同社出資額147百万円、出資比率19.5%)したのに続き、9月にはオプティム<3694>とMRT<6034>が「ポケットドクター」を共同開発する業務提携を行った。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正)

《RT》

 提供:フィスコ

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