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2016年01月08日16時04分

【特集】MRT Research Memo(3):非常勤医師紹介サービスが主力事業


■事業内容

MRT<6034>は、医師会員、医療機関向けの医療情報プラットフォームを提供する。中核の事業は、医療人材紹介の単一事業。24時間365日対応の外勤診療紹介を目的とした医師と医療機関をマッチングする医療情報プラットフォーム(サービス名称:Gaikin)、常勤医師の転職紹介サービス(サービス名称:career)などの医師ネット紹介と、コメディカルといわれる看護師、薬剤師、臨床検査技師、臨床工学技士及び放射線技師向けのアルバイト紹介、転職紹介などのその他の2つに分かれる。2015年3月期の売上高構成比は医師ネット紹介95.0%(非常勤医師紹介78.0%、常勤医師紹介17.0%)、その他5.0%。

同社の医師会員数は2015年3月末現在で約16,000人であったが、9月末時点には約17,000人へ増加した。なお、医師の分布状況(2015年3月末)は、1都3県(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県)の会員数が全体の69.7%を占める。また、設立経緯から、東大医学部卒の医師3人に1人が同社の会員。一方、医療機関登録数は約8,000施設となっている。

●医師ネット紹介

1. 非常勤医師紹介(外勤紹介)サービス
24時間365日対応の外勤診療紹介を目的とした医師と医療機関を自動的にマッチングするサービス。2015年3月期の紹介実績は101,159件(前期比11.6%増)、給与取扱高は6,265百万円(同12.8%増)となり、売上高は648百万円(同18.2%増)であった。

非常勤医師紹介サービスは、雇用形態別にスポットとレギュラーに分類※されるが、システムに医療現場の要望をできるだけ反映させることが可能であるため、医師が勤務するまでのプロセスのほとんどをサイト内で完結できる仕組みとなっている。なお、同社では、医師に対して、勤務・キャンペーン・アンケートに応じてMRTポイント(一定ポイントを貯めると現金交換が可能)を付与し、医師へ還元している。

※スポットとレギュラーは、同社が事業開始当初より使用している呼称。スポットとは、「単発勤務の時間枠」を指し、レギュラーを除く非常勤雇用の形態。
レギュラーとは、「毎週定期で勤務する勤務枠」を指し、週5日勤務ではないものの、正規雇用と同等の条件で期間の定めのない労働契約を締結している短時間正規雇用、もしくは契約期間2ヶ月以上の非常勤雇用の形態。スポットとは、「単発勤務の勤務枠」を指し、レギュラーを除く非常勤雇用の形態。

具体的な非常勤医師紹介の流れは以下のとおり。

1)求人側の医療機関は、あらかじめ運営サイトに会員登録し、医師求人の募集要項(診療科、勤務時間、報酬など)を運営サイトに掲載する。

2)就業を希望する医師は、医療機関と同様に会員登録した上で、掲載されている募集要項を確認し、運営サイト経由で応募する。

3)医療機関は、運営サイト経由で医師からの応募内容を確認し、雇用を同意する場合に両者の労働契約が成立。なお、レギュラーの場合は、同社の専任スタッフが開始時期などを調整する。

4)同社は一定の紹介手数料を医療機関から受領する。

5)レギュラーの場合は、医師と医療機関との労働契約の維持を図るとともに、労働契約が終了した場合に他の医師を適時紹介できるように、同社の専任スタッフが医師及び医療機関に対して、適宜コミュニケーションを取る。

2. 常勤医師紹介(医師転職紹介)サービス
常勤医師紹介の流れは、求人側の医療機関及び転職希望の医師が同社に会員登録を行い、その後、同社の常勤医師紹介専任スタッフが直接面談を行い、会員医師の要望を把握した上で、医療機関と転職希望医師のマッチングを行う。医療機関と医師が同意した場合、労働契約が締結され、一定の紹介手数料を医療機関から受領する。2015年3月期の紹介実績は50件(前期実績は45件)で、売上高は141百万円(前期比8.8%増)。

●その他(コメディカルネット紹介等)
医師の紹介のほかに、その他売上として、コメディカルと言われる看護師、薬剤師、臨床検査技師、臨床工学技士、放射線技師についても医師ネット紹介と同様の紹介サービスを提供している。また、医師外勤紹介と同様に、2015年12月より、コメディカルネット紹介にもMRTポイント制度が適用される。2015年3月期の売上高は41百万円(前期比15.4%減)であった。

●無償サービス
同社では、人材紹介サービスのほかに、医師、医療機関向けを中心とする種々なサービスを提供しているが、医師会員の増加を目的に無償で提供している。代表的なサービスとして、「ネット医局」と「Good Doctors」がある。

1. 「ネット医局」
医師の勤怠管理、代診を含む市中病院への医師紹介、医師の募集など多岐にわたる医局の管理業務(スケジュール管理、情報共有、アポイント管理)を支援するグループウェアで、無償で提供している。医局は「ネット医局」を導入することで、管理業務を大幅に効率化、省力化できるメリットがある。一方、同社にとっては、大学病院を中心にその関連の市中病院、開業医に至るまで医局単位で医師をカバーし、医師会員数の増加につながるメリットがある。2015年3月末時点の導入医局数は60医局であったが、2015年9月末時点には101医局へ増加。2016年3月期中に150医局への導入を目指している。

2. 「Good Doctors」
医師・医療関係者が執筆し医師と患者や生活者をつなぐオウンドメディア※1で医療・ヘルスケア関連の記事を掲載することで、マーケティングツールとして、2015年4月にサービスを開始した。
※1企業が消費者に向けて発信するメディア。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正)

《RT》

 提供:フィスコ

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