市場ニュース

戻る
 

【通貨】今日の為替市場ポイント:ドル・円は117円台で推移か、人民元安継続の場合ドルの上値は重くなる見込み


7日のドル・円は東京市場で118円76銭から117円67銭まで下落。欧米市場でドルは117円33銭まで売られた後に118円28銭まで戻したが、米国株安を嫌気して117円65銭で取引を終えた。

本日8日のドル・円は117円台で推移か。人民元相場の動向が手掛かり材料になりそうだ。人民元相場が続落した場合、リスク回避的な円買いは継続し、ドルの上値は重くなる可能性がある。

報道によると、中国人民銀行(中央銀行)に対して、政策顧問(政府の有力エコノミスト)は10-15%程度の通貨下落を求めているもようだ。関係筋の話をロイターが報じている。

報道によると、中国人民銀行は数十億ドル規模の元買い介入を実施しているが、人民元相場の先安観は払拭されていない。このことが株式市場などに悪影響を及ぼしているため、政府は人民元の大幅下落を容認すべきであると政策顧問は指摘しているようだ。

市場関係者の間では、人民元相場がある程度下落しても輸出促進にはつながらないとの見方が出ている。また、通貨安は外貨建ての債務を保有している企業にとっては打撃となるため、人民元相場の下落が国内企業の負担を軽減するとは言い切れないとの指摘もある。

市場関係者の間からは、中国政府は人民元相場の秩序だった下落を容認する可能性はあるとの声が聞かれている。ただし、人民元安の影響で主要国の輸入物価は多少下落するとみられており、日本を含めた主要国の中央銀行の金融政策に大きな影響を与える可能性がある。

 提供:フィスコ

株探からのお知らせ

    日経平均