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【特集】アクアライン Research Memo(1):水まわり緊急修理サービス事業大手、独自のビジネスモデルで急成長


アクアライン<6173>は、水まわり緊急修理サービスを「水道屋本舗」の屋号で展開する、専業トップ3の一角である。広島で設立された後に早くから全国に展開し、2015年8月に業界初の上場を果たした。

水まわりの緊急修理の市場は約800億円と推定され、住宅築年数の上昇や世帯人数の減少に伴い、年々成長してきた。約5万社の小規模・地場企業がひしめく業界の中で、全国展開する大手専業会社(同社を含む)がそのシェアを高めている。同社ビジネスの特長は、1)スタッフ全員が正社員でリモート勤務・リモート管理、2)全国対応、24時間365日受付、3)仕入れのスケールメリット、4)広告のスケールメリットの4点が挙げられる。顧客とスタッフを繋ぐ「要」のコールセンターと鍛え上げられた正社員による提案営業力が差別化要因だ。

足元の業績は好調に推移しており、2016年2月期第2四半期は増収増益となった。2016年2月期通期計画は、売上高3,579百万円(前期比8.9%増)、営業利益272百万円(前期比23.6%増)と増収増益を計画する。水まわり緊急修理サービス事業の繁忙期は例年12月から2月(同社の第4四半期)であり、通常の四半期よりも50%程度入電が増える。第2四半期の段階で、売上達成率は49%、営業利益達成率は46%となっており、繁忙期のプラスの影響を考慮すると計画より上ブレする可能性が高い。

成長戦略としては、「水まわり緊急修理市場」でのシェア向上とともに、巨大な周辺市場への進出がメインテーマである。周辺市場としては「水まわりの製品・関連商品の買い替え市場」(約8,000億円)と「水まわりのリフォーム・修繕工事市場」(2兆円以上)がある。既に日々の営業提案の中で一部クロスセリングに成功しており、今後ノウハウを持つ人材を補強しながら総合力を磨き、巨大市場に足場を築こうとしている。動向に注目したい。

■Check Point
・全員正社員、リモート勤務など独自のビジネスモデル
・冬の繁忙期を考慮すると業績上振れ可能性大
・水まわりリフォーム等の周辺市場は2兆円以上

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)

《HN》

 提供:フィスコ

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