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【市況】後場に注目すべき3つのポイント~北朝鮮にハシゴ外され、ボトムを探る流れに


6日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・北朝鮮にハシゴ外され、ボトムを探る流れに
・ドル・円は118円51銭付近、人民元安などの影響でドル弱含み
・ファナック<6954>、ソフトバンクG<9984>、Fリテ<9983>で日経平均を約47円押し下げ


■北朝鮮にハシゴ外され、ボトムを探る流れに

日経平均は大幅に続落。222.23円安の18151.77円(出来高概算10億1000万株)で前場の取引を終えている。前日の欧米市場はまちまちながらも、中国市場の落ち着きを受けて、徐々に買い戻し優勢となっていた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比35円高の18395円だったことも、安心感につながるなか、日経平均は反発で始まった。

寄り付き直後に18469.38円まで上げ幅を広げた後は、中国市場の動向を見極めたいとする模様眺めムードから、こう着感の強い相場展開が続いた。しかし、中国・上海指数は小反発で始まったものの、北朝鮮で核実験とみられる人工地震が発生したと伝わると、先物主導で急速に下げ幅を拡大させている。東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1500を超えており、全体の8割近くを占めている。

規模別指数は大型、中型、小型株指数いずれも2ケタの下落。セクターでは鉱業が3%を超える下げとなったほか、石油石炭、その他製品、保険、非鉄金属、電気機器、輸送用機器などが2%超の下げとなった。

中国・上海指数は当局の株価下支え策等を受けて小反発で始まり、落ち着きをみせてくるかにみられたが、北朝鮮の核実験との報道にハシゴを外された格好となった。為替市場では1ドル118円半ばへ円高に振れており、センチメントは悪化している。ただし、薄商いの中を先物主導で下押した面があるほか、先物は前日のナイトセッションでつけた安値水準まで下げており、節目の18000円接近でいったんはボトムを探る形になりそうだ。

そのため、日経平均のボトムを探りつつ、物色の流れはより中小型株のテーマ銘柄等に集中しやすいだろう。ただ、物色範囲が広がりづらいため、テーマ株としても中核的な銘柄に集中しやすいと考えられる。

(株式部長 村瀬智一)


■ドル・円は118円51銭付近、人民元安などの影響でドル・円弱含み

ドル・円は118円51銭付近で推移。中国人民元安や北朝鮮の核実験実施の観測を受け、ドル売りが強まった。

午前中の取引では人民元相場の下落が意識され、日経平均株価がマイナス圏に転落。ドル・円はストップロスを巻き込んで一時118円35銭まで下げる場面があった。その後上海総合指数のプラス圏推移を受け、ドルは下げ止まった。

ただ、北朝鮮による核実験実施の観測が広がり、再びドル売りの地合いに。また、ランチタイムの日経平均先物の下落を受け、ドル売りが強まった。市場は12時半の北朝鮮関連の発表に注目している。

12時26分時点のドル・円は118円51銭、ユーロ・円は127円47銭、ポンド・円は173円76銭、豪ドル・円は84円32銭で推移している。

(為替・債券アナリスト 吉池威)


■後場のチェック銘柄

・ファナック<6954>、ソフトバンクG<9984>、Fリテ<9983>で日経平均を約47円押し下げ
・「iPhone」最新モデルの減産報道でアップル関連がさえない
・目標株価引き上げのエレコム<6750>、フェローテック<6890>、山九<9065>などしっかり

☆後場の注目スケジュール☆

<国内>
・13:00 衆院本会議で各党代表質問

<海外>
・特になし

《SY》

 提供:フィスコ

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